RSS1.0 時評 s-jis


サンタの国からアテトナカイ?

2010-12-21

フィンランドにABWR。ふぅーん、AP1000じゃ小さいものねEPR対抗ではね。ドイツE.ONが権益の1/3を持つから、アレバの方が強そうに見えるけど。正式決定の2012年までは、お話し合い。


カザフスタンが計画する高温ガス炉建設事業の国際入札に応札

2010-10-30

事業化可能性調査に東芝富士電機・日本原子力研究開発機構が応札する。セミパラチンスク核実験場に隣接した核実験におけるかつての中心都市であったクルチャトフ市に熱出力5万キロワットの高温ガス炉を建設し、20年までに試験操業を開始する予定。[電気新聞2010-10-29]

平成19年4月30日に最初に覚え書きを交わし、平成21年2月2日に実施取決めを締結したが、地域暖房用の熱供給が生活に必須であり、地方小都市が分散して存在しているカザフの国情にあわせ熱電併給用の超小型高温ガス炉導入を検討して来た。


宝くじは買わないとあたらないよ、トルコ

2010-10-08

 韓国が一サイト(黒海シノップ)、ロシアが一サイト(地中海メルシン)噛んでいるトルコの原発。東芝が現地大使館とユルドゥズ・エネルギー天然資源相を表敬し、黒海沿岸の原発建設に参加の意向を伝えた。(47news 2010-10-08
原子炉の形式は「P(加圧)型[pdf]」とほぼ決めているし、AP1000なのだろう取ろうとするとしても。

韓国側は40%の出資比率を検討していたが、「自国は49%未満、進出側が51%以上[Balkans.com2010-10-11]」というトルコ側の主張に交渉が難航。竣工時期をずらさないというトルコ側は年末を期限にパートナーの変更を考慮している。


Sukoshi HP-ABWR

2010-10-03

 着々と、原子力発電計画のための基盤整備に関する協力覚書が締結されて行く、9月には、クウェート[pdf]、マレーシア[pdf]などが締結した。
 こんな中で系統の整備が追いつかない、各国の事情に鑑み、出力の小さな機器が要求されている。東芝もカザフスタンと出力の少ないABWRの開発の話し合いを続けている。
 HP-ABWRやHP-APWRの中間取り纏めでも以下のように言及されている。(次世代軽水炉開発平成22年8月17日(火))

電気出力80万~100万kW級への対応
BWRは、主要機器であるインターナルポンプ台数を10台から6台構成として単機容量を変えずに基数を低減し、安全系・常用系については基本的に区分数や系統構成は変えずに94万kW級へ対応する。
PWRは、4ループである次世代プラントを2ループ化することにより85万kW級に対応する。これにより、大型炉である次世代軽水炉の特性をそのまま踏襲し、当該規模の最新プラントに比較し高性能化を図ることが可能である。また、建設単価は、熱効率向上、主要機器の基数削減や容量低減により、当該規模の最新プラントに比較し大幅な低減が可能である。

IHIがAP1000の圧力容器を初出荷

2010-08-20

「格納容器の一番下の部分を磯子からジョージア州サバナ港向けに出荷、格納容器は、径40m、高さ66m、製品重量4000tと非常に大型であることから、部分ごとに出荷し、2014年に出荷が完了する予定[IHI 2010-08-03]」と、言う事でやれば出来る子宣言をしたIHIだが、シカゴ・ブリッジ&アイアン社(CB&I社)が最終的に組み立てるとの事である。


東芝=ユーゼック社への出資

2010-06-03

USECは、新型遠心分離機(ACP: American Centrifuge Plant)の開発を進めている[Toshiba 2010-05-25]

ロシア一辺倒でカザフとかと仲良しというだけでは、米国内のAP1000カスタマーの期待に応えられない。グローバルに分散して投資しないと、キルギスのような中央アジアだけではカウントリーリスクを負う。しかし、色物GE日立のようなレーザーでないのは堅実、


磯子に来たゲイツって国防長官でしょ(嘘)[2010-03-23]

キモは核拡散抵抗性、天然ウランで燃焼できるだけなら「ふげん」でもできる。回収ウランや劣化ウランも使える。東芝がロスアトムとやりたいと思っているような回収ウランの再濃縮の代わりにプルトニウム富化で、電気代が矢鱈掛かる濃縮工場を回避しようとした昭和30年代から40年代の日本の知恵が詰まっているのが「ふげん」。しかし、ブランケットのU238を運転中交換可能なため、奇麗な同位体比のプルトニウムを得易いので、カーターが怒って潰したのが「ふげん」。DUPIC (Direct Use of Spent PWR-Fuel in CANDU)もあるけれども。
キャンドル炉と良く似たTWRは燃料棒内でプルトニウムを作ってはプルサーマルする。燃料棒の一部にしかプルトニウムはない、その分品位が低く、運転中交換を試みても得られるPu239が乏しいのが狙い目。


2年前のや・く・そ・く

2010-03-21

「ロシアの新規原子力発電所建設エンジニアリングに関する協力」、「大型機器製造および保守に関する協力」を08年の3月に約束したよね。ベトナムから口銭巻き上げて懐にいれるから、安くならない?ねぇと、ロシアが言っているらしい。

ロスアトムが同国初の原発2基を建設する第1期工事の事業化調査(FS)を受注し、年内にも政府間契約を結ぶ運びであると明言。ベトナム側の意向が前提としたうえで「日本企業から蒸気タービンなどを納入する可能性がある」と語った。 (ベトナム原発「日ロ連合を検討」ロシア国営企業 東芝が軸に Nikkei 2010-03-19)

GEH sigh signed with Poland

2010-03-10

だって、日立GEに良い事なんかなかったから、サイン成立じゃなくて、また溜め息って読んじゃったんだもん。
ポーランドはロシア型加圧水炉をベルリンの壁崩壊後キャンセルして、主に石炭火力で賄ってきた。しかし、此の度2020年頃の竣工を目指した、ポーランドの国営電力会社PGEとのプロジェクト検討開始について合意した。炉型はABWRかESBWRか、これからの検討との事。
[追記 2010-04-01]3月30日(現地時間18時)、直嶋経済産業大臣とパヴラク・ポーランド副首相兼経済大臣が、経済産業省とポーランド経済省との間の原子力の平和利用に関する協力の枠組を定めた合意文書に署名しましたのでお知らせいたします(資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力政策課)。国じゃなくて省ありき(マテ)


斗山無理強い。比原発

2010-02-28

それって、どんだけ、マッコイ爺さん

こけたプロジェクトを救済する前例としては、ドイツのシーメンス製加圧水型炉をロシア型加圧水炉に切り替えたブシェール[pdf]とかあるけど、KEDOの半完成品を安くするから、バターンで使わない?って。いちおう、奉加帳につけを払ったこっちに返金してからにしておくれよ。


斗山強い。アブダビ原発

2009-12-28

北朝鮮に「輸出」しそびれたものの、国内では幾つもの加圧式原子炉を作り続けている韓国。北米と違い、ロストテクノロジーではないだけに、今回の受注は力強いものがあるのであろう。アレバが負けたのはまた想定外だが。


AP1000に更に重し

2009-10-22

山東の海陽の基礎工事も開始されたAP1000、IHIでの原子炉格納容器の製造も見込まれているが、敦賀3号機や4号機も見舞われている[pdf]ように、より高い安全性の向上を要求され、米国での原子炉建屋などの改設計が要求されている。

But the NRC raised concern over whether the shield building, with its modular construction, would be able to withstand extreme weather conditions such as high winds or tornado or earthquake, as required by NRC design standards.
Matthews said the concerns raised over the AP1000 are separate from issues related to new requirements aimed at increasing protection from the impact of an aircraft if it were flown into a reactor. The NRC last spring required any new reactors to be designed to better protect from such an airborne attack.
Gilbert said that Westinghouse, in fact, had changed the design of the shield building to a modular construction "to make the structure even more able to withstand an airplane crash."

斗山重工業からIHIの自主開発に?

2009-09-06

蒸気発生器自作だって、条件が見合わないのか、次世代軽水炉にのったのか判らないけど、MHI実績を覆すのは大変だよ。


駿河湾の地震

2009-08-11

中越沖と違って、もう少し離れていたから、浜岡の揺れも100ガル代で済んでいたが、5号炉だけ426ガルと揺れている。4号は163ガル、廃止措置準備中の1号2号は109ガル。なんでだろう?
震源の深さは23kmと浅くほぼ同じ、中越沖の柏崎刈羽との距離16kmに対して、今回と浜岡の距離は45kmと、距離は3倍である。1854年12月23日に発生したM8.4の安政東海地震とされている。しかし、その震央距離は申請書によって65kmとなっている。遠く2桁も大きな安政地震をもとに想定したのと同じ震動が5号炉には生じた事になる。1号炉2号炉については想定同様と思われるが、残り物はやはりよろしくないのであろうか。

2009年8月11日05時07分ころの駿河湾の地震について

プルトニウム利用

2009-06-14

平成21年4月には、日本原燃が、MOX燃料加工工場の操業開始時期を2012年から2015年へと見直しを行っております。MOX燃料加工工場の操業開始時期の変更を反映して「平成24年度(2012年度)」から「平成27年度(2015年度)」へと見直しております。2009年6月12日pdf 【電事連会長定例記者会見】

別に市民派に配慮した訳じゃ、無いんだからね。工場の稼働が遅れて、5年先の見通しもたたないから、装荷する燃料棒がすでに着手している所と、せいぜい志賀くらいしか、無いだけなんだからね。ツンデレの逆だわ、デレツン。
在欧プルトニウムが25t、MOXのプルトニウム濃度が9%(核分裂性がそのうち6割8分:外は4.5wt%あいだは6.2wt%芯は10.6wt%と同濃度を変えて均一に燃えるようにする[pdf])、作る事の出来る燃料の数が限られる。大間も不順だから、なんとか使い果たさずに済んでいる。


プーチンラブ

2009-06-14

東芝が着実に進めてきた、日露原子力協定の道筋はなんとか調印に持ち込めた[pdf]。原子力燃料工業の孫会社化も終わったし、WHのAP1000はアラブ首長国連邦などでも期待できる。
もっともライバルの存在は大きく、小判鮫のトップセールスに遅れをとるというかイメージ戦略にいまいちだとか、フランス語の方がロシア語より楽とか、色々あるが選択の余地は乏しい。


台湾も見直しに

2009-04-21

非容共な市民派の陳水扁總統から、大陸との交流を強める国民党(右ではあるが国家社会主義政党でもある)の馬総統に変わった台湾も、原子力ルネッサンスを迎えた。ABWRの増強にモラトリアムを打ち出したがその後既着工の物は建設再開になった。
さらに、温室効果ガス対策のために馬総統はモラトリアムも解く方向で選挙を戦い、政策を転換しようとしてる[Buisiness-i=Bloomberg 2009-04-20]。


落ちている物は全部拾う

2009-03-25

インドは自主開発の重水炉を持っているが、炉型が小さい。その小ささを活かして系統の弱い国への輸出を狙っているらしいが[pdf]、それはさておき、自らのエネルギー消費には応えられないので大きな炉を設けたい。先に述べたL&TとWHの締結に続いて、2009年2月にAREVAと欧州型加圧水炉2基と燃料供給についてのMoUを結んだ[The Hindu]
しかも、ロシア製加圧水型軽水炉VVER2基も同じく燃料供給込みで建設が進められている。
さらに、1969年から2基のGE沸騰水炉が動いており、今回日立GEとABWRの技術供与に付いて合意に達した[Nikkei 2009-03-24]{Sifty 2009-03-23]今回締結したBharat Heavy Electricals Ltd (BHEL) は既に述べたアレバとも提携している。


糸のほどき方

2009-03-20

日本とロシアの原子力協定が絡まっている。サハリンIも絡まっているのだが、核爆弾の保有国に査察するのが有料で、でも悋気なロシアは銭は出さんというのが穴のあなが小さい。原発の社長が東芝で勃興したが、IAEAの査察を日本ですればいいのだろうと、こんな話が出てきたとも思わないが

ロシア国営原子力企業アトムエネルゴプロムは19日、東芝と原子力発電所向けの核燃料サイクル事業での協力を進めることで合意したと発表した。今後、日本などにロシアの技術によるウラン濃縮工場の建設を検討するとしている。{JIJI 2009-03-19]

米印原子力協定の始動と東芝WH

2009-01-18

フロリダで2基の受注は想定内、だが日本との原子力協定が難航すると思われるインドにはWHが先兵として乗り込むしかないのだろう。炉を鋳込むにも鍛造するにも、ここで斗山が活用できてくる。
タービン[pdf]などは汎用品として日本から出せるが炉は締結を待たないと出せない。

L&T signs MoU with Westinghouse for Modular Nuclear Power Reactors 2009-01-16
Westinghouse to Pursue Nuclear Power Market in India 2008-11-24

浜岡原子力発電所リプレース計画等について

2008-12-20

浜岡原子力発電所リプレース計画等について
中部電力株式会社三田社長記者会見2008年12月22日


メコン50万V国際送電系統

2008-12-20

電気は発電しただけでは使えません。消費地に送電できないと、地滑りを起こしたときの志賀原発のように停止しないとなりません。メコン川は流量も豊富で水力発電ができると、逼迫したベトナムの電力需要を緩和でき、ラオスなどには電力の輸出が可能になります。
こういった系統が整備されているから浜岡6号炉のような構想も可能になります。
台湾にはABWRを輸出することが出来ましたが、系統が整備されなければやたら大きな原子炉は使い物になりません。
マイクログリッドこそ世界を救うという見方もありますが。

東京電力は17日、アジアの新興国中心に原発を建設するなど、
海外での発電事業拡大を検討していることを明らかにした。[47news 2008-12-18]

具体的な案件は無い事を補足説明したが、コンサルティング自体は米国でも開始している。日本の原子力規制当局も規制の法制などでベトナムなどに協力をしている[pdf]。法制は特に大切で、日本法が普及すれば、コンサルトも建設も炉型も日本の方式のノウハウが活きる。


浜岡原発6号炉構想

2008-12-14

中日新聞静岡新聞

今回の中部電力の構想を歓迎したい。一時の不動産や新興国のバブルの影響で、工事関係者の人手や資材の高騰が収まった今、不況を逆手に腰を据えた工事を着実に進めてほしい。また、反対のために反対を行ったり、新炉の熱出力を今までの既得権と別に算盤を弾きながら漁業交渉など利益誘導を謀ったり、一番貴重な「時間」という資源を無駄にしないで欲しい物だ。合意形成に時間が掛かって、また円安でマンション建設が盛んになったりすれば、着手は困難になる。
無駄に延命するよりも、時代の進歩にあわせた、新炉を継続的に建設する方が、安全と経済性を両立できる。政治という外部不経済が、サイトの新設を妨げ、結果として旧型炉の無理な延命を強いることに繋がっていたと思っている自分としては、今回の決断が、他の100万kw未満炉の更新に繋がる事を期待する。


東海第二原発の改修と出力増強

2008-11-26

日本原子力発電株式会社が粛々と沸騰水型の東海第二の改修を行っている。まず循環ポンプをインバーターにして栓で開け閉めして流量を調節するのを止める。これは安全の配慮の上で行うべき物であろう。新しい核燃料を従来より多く装架するというのはある程度仕方ないとして出力が結果として5%増えそれを吸収するために高圧タービンを新しい物にするというのは巧くいけばいいがとは思う。[pdf][共同 2008-11-26]


V.Cサマー発電所と斗山

2008-08-26

読売新聞に東芝と昔国営企業だった韓国の斗山重工との提携の話が出ている。WHは物作りの力が無く、IHIは加圧水型の経験が無い。韓国の斗山はあるので協力する。北米向けはIHIが…[YOMIURI web 2008-08-26]ということだが、WHが成約した サウスカロライナ・エレクトリック&ガス・カンパニーのAP-1000については、すでに斗山との原子炉周辺設備の調達および建設工事等(EPC)」を提供する旨の話は既に出ている[JAPAN ATOMIC INDUSTRIAL FORUM, 2008-06-26]。


SBWR? ABWR-900なんだろうな

2008-07-23

また、日経が提灯掲げている。
東南アジアなど新興市場で出力が100万キロワット以下の中型炉の需要が拡大しているため新規参入する。…このほど海外の電力会社など向けに営業を始めた。原子力発電の初導入を検討しているベトナムやインドネシア、タイなどでの需要を見込む。[nikkei 2008-07-23]

そういう国はGE+Hitachiに連なる、カナダのACRの出番ではなかろうか?とも、思うのだが。
この炉は155万KwのESBWRにしぼって、90年代半ばに中断した自然循環・静的安全炉のSBWRの事なのであろうか、でもこれは60万Kwである。
日立が主体という事なら、色物なしに堅実なところというとABWR-900 [pdf]や-600だろう。自然循環のHSBWR(Hitachi Small BWR)も考えられるがこれは60万Kw程度、さらに小さなSSBWR(Safe and Simplified BWR)もあるが[pdf 付2-9-5 ]。

電力系統のしっかりした日本や欧州では、系統の外に送電することも出来る一方で、サイトが限られ、地元対策に呻吟する「エネルギー」「コスト」が馬鹿にならないので160万Kwを超える大規模原子炉がトレンド。しかし、高圧線網を張り巡らせるに足らない新興国では、系統にあった身の丈の発電機器が求められる。米国もAP1000が5サイト10基である[pdf]。


風船のとばし合い

2008-06-21

タービン翼の飛ばし合いについては志賀2号が復旧に漕ぎ着け[pdf]、浜岡は整流板から新設計羽への改修へと収束しつつある。
ライバルが、カザフ大統領の訪日と府中工場の表敬訪問にてウランのみならずベリリウムの調達についても親密化をアピールする東芝のに対抗してか、日立GEも随分と気張った風船を読売に掲げた。
レーザー濃縮[pdf]とカナダのウラン鉱山CAMECOとの提携だそうだ。
「原発の導入を計画しているベトナムやタイなど東南アジアの国々などは、原発建設後のウランの安定確保を課題」としていて、イランやインドも民生用の核燃料は輸入も前提としている、ロシアがイランに申し出たようにセット販売が有利な現状の燃料価格では、川上から川下への垂直統合が欠かせない。2012年のレーザー濃縮プラント稼働をを米国でめざし、それに必要な鉱山も陣営に居ますよとお互いアピールするのがトレンドのようだ。


棲み分け

2008-05-11

大間は、炉が日立GE、タービン発電設備が東芝とか云う話である。


原子力はリサイクル

2008-03-27

「違うからね!循環取引じゃないからね!8000億円の案件はSouth Texas Projectで300億円出資するNuclear Innnovation North Ammerica LLCは『STP建設プロジェクトの推進』、のみならず、北米でのABWR型原子力発電所新規建設に関するプロジェクトの推進(企画、立案、許認可対応支援)も事業内容に包括されるんだからね!」とツンツン、

このほど、正式に主契約者に選定され、建設までのエンジニアリング、主要機器等の納入を一括して受託することとなりました。今夏までに、諸条件を詰めた上で、建設工事を含めた全体のプロジェクトに関する最終契約を締結します。{TOSHIBA 2008-03-26]
Toshiba Corp.—which will serve as the prime contractor on all of the company’s projects—has agreed to partner with NRG on the new venture. Toshiba will invest $300 million in the company over the next six years and will receive a 12% equity ownership of the company. Half of this investment will be to support STP 3 and 4 development. The other half will be focused on new projects and will help accelerate development and deployment of additional Advanced Boiling Water Reactor (ABWR) projects in North America with other potential partners. [NRG 2008-03-26 pdf]

と、デレデレしている東芝。変な前例になって、各国に出資続けると…、カザフもそうだし、金がいくらあっても足らないよ。株だけでなくて、日本の低金利がどこまで武器になるか?もっとも、原油高と、サブプライムの政策金利低下で、米国の市況は改善が見込まれるけれどね。


ロシアとの協力

2008-03-21

「ロシアの新規原子力発電所建設エンジニアリングに関する協力」、「大型機器製造および保守に関する協力」、「フロントエンドビジネスに関する協力」の3つの分野について、戦略的、かつ相互補完的なパートナーシップの構築を目指し、様々な角度から事業協力について検討してまいります。今回の合意は、日本、米国を含む世界の原子燃料サイクルの安定化へ貢献できるものと考えています。[TOSHIBA 2008-03-20]
Based on the a greement, the parties will start feasibility studies to consider cooperation which includes designing and engineering to construct commercial nuclear power plants, manufacturing and maintenance of large equipment, and front-end civilian nuclear fuel cycle business. Complementary relations between the two companies could lead to the establishment of a strategic partnership. The agreement could also contribute to stable and secure supply of services in front-end civilian nuclear fuel cycle in Japan, the United States and elsewhere.[Atomenergorpom 2008-03-20]

ロシア側の文章を読むと、世界に打って出るときは東芝が踏み台になってくれるように読める。日本語の文章だと、東芝がロシアでビジネスをさせてもらえるように読める。


何度目の正直か

電源開発は17日、原発の耐震指針見直しで延期していた大間原発(青森県大間町、改良型沸騰水型炉、138万3000キロワット)の着工が5月になると発表した。[Kyodo 2008-03-17]

芽が出ない原子炉だが、運転再開と違い新規の工事は遅々として進まない。既得権さえあれば、志賀のように勢いがつくが。それにしても付託もしていないのに。

石川県議会総務企画委員会は十七日開かれ、北陸電力から県、志賀町に申し入れがあっ た日立が主に請け負った志賀原発2号機の運転再開について審議し、賛成多数で委員会として了承した。山田憲昭委員長(自民)が「個別具体的に付託された案件でないが、県民の関心が大変 大きく、委員会の態度を明らかにしたい」として採決した。[北國新聞 2008-03-17]
谷本正憲知事が石川県庁で永原功社長に、細川義雄志賀町長が志賀町役場で松長賢副社長に、志賀原発2号機の運転再開を了承する意向を伝えた[pdf1]。谷本知事は「手放しの了承ではない。安全はすべてに優先すると肝に銘じてほしい」と要請し、永原社長は「再発防止対策を怠りなく続けたい」と述べた。北電の永原社長はこの後、志賀原発に原子炉の起動準備を指示した。準備には五日間程度かかる予定で、二十六日前後に制御棒が引き抜かれ、原子炉が起動する。順調なら来月中旬にも発電が開始され、国の検査に合格すれば、五月に営業運転を始める。志賀原発2号機は、タービンの手直しで、定格出力が約百二十万キロワットに抑えられている[pdf2]。[北國新聞 2008-03-22]

むかし日本複合材料という虐められっ子が…

2008-02-07

GX白旗をあげたが、ろくに動かない遠心分離機を納品した三菱・日立・東芝陣営の自壊により、IHIが奪い取った複合材料製の遠心分離機技術は中間評価でも一定の評価を得て[pdf]、フランスからの支持も取り付けていたが、順調に(黙々と)六ヶ所村の濃縮工場に納品されるようである。国内ので濃縮には、技術評価の意味合いがつよい。うまくいったところを見せれば、カザフでもフランスでも取引の材料に使える。

新型の遠心分離機は、ウラン濃縮や使用済み核燃料の再処理を手掛ける日本原燃が政府の支援の下で開発する。10年度以降に同社のウラン濃縮工場(青森県六ケ所村)に導入。官民共同の総開発費は約230億円にのぼる見込みだ。[NIKKEI 2008-02-04]

でも、東芝とIHIは兄弟なんだけど、骨肉の争いもいまは血肉になると。


直接取引

2007-12-30

WHへの出資は控えたが、半分国策の様なカザフの案件に、東芝とは独立して住友が出資して、再転換を委託するらしい。カザフスタン共和国ウルバ冶金工場 [住友商事2007-12-27]。


盟友?足引っ張るな

2007-12-11

銘 柄  IHI 株 式(コード 7013)

理 由  決算訂正等に関する発表が行われ、監理ポストに指定されたため

それで、公開買い付けされて、中国政府系ファンドの軍門に下る方がいいのか?判らないが、とにかく、防衛庁向けの心神のアフターバーナー付エンジンとか、XP-1のF7-10エンジンとか、「原子力の合弁」とか。設備投資の余裕など…あんの?DODにとっては、買ってブロックするのも手かもね米国


設備投資?

2007-09-29

決算修正のIHIプラントの引き合いの地合が強いのに、プロジェクト管理がなっていなくて欠陥工事に農機の遅れのIHI.営業損益が280億円[pdf/ IHIプレスリリース 2007-09-28]では、磯子の加圧水型のプラントの設備投資などどこ吹く風に、なっちゃうじゃん。しかも、プロジェクト管理がなっていない会社が、作った経験のない加圧水型の設備を作れるのという信用問題になる。アレバもフィンランドの新型欧州炉の遅れで迷惑を各方面に掛けているが、只でさえプロジェクトの遅れ気味の原子力案件で、納期が守られなければ、世界的に例外的な低金利の日本以外の国では、ドツボに嵌ってしまう。安心安全ということではAP-1000は三菱の監督の下にハルビンがとった。WHの案件でも三菱にながれるのは、仕込みというかWH以前から三菱がハルビンとプロジェクトを進めていたからであるが、新規の所に仕事をだしにくいという理由もある。同じ事はESBWRのGEがペーパー炉を嫌って、ABWRの東芝にサウステキサスを攫われた。


本当に可哀想なGE

2007-09-28

GEのESBWRが落とし、東芝が拾ったサウステキサスプロジェクト原子力発電所[FT 2007-09-25]。長期のプロジェクト、民間の金利で賄うには隘路が少なく、スムースに承認を得られる事が重要。新規炉では実際に計画通り審査・建設・運転可能か?実績無ければ目算なし。欧州型加圧水炉に手を挙げたフィンランドも計画の遅延に苦しんでいる。ペーパー炉より実績のある物を選択しないと、技術者をうならせても、財務担当者の責任を回避できないとかいう論調であった。これでは、GEは実績を挙げられないじゃなかろうか。国策で新型炉に取り組む日本や欧州と違い、商業炉への肩入れは米国では限界があろう。新興国には100万kwを超える炉は系統の容量からも扱えないとなると、日立が日本でESBWRの新規案件をゲットするか、英国くらいしかないではないか?英国にしてみても、加圧水型にこそ軍事関係者など経験があって審査しやすいものの、沸騰水型は親しみが無い。


与党だけ

2007-08-20

あまり体制べっとりだと揺れ返しが怖い今日この頃。獲得票が7%未満は議席を与えないというのは、一党独裁に持ち込みたいカザフには良い手なのかも知れないが。でも、そんな国にいれこんでもなぁ。こういう弾圧に対して、「赤旗」は存外論評抜き。


仕方がないんだ泣くだろうが

2007-08-20

何度延期すれば気が済むか判らないが、再々延期。それでも耐震性の審査をする人手も委員会も、柏崎刈羽に掻き集められているから、大間の事をあれこれ云う暇がないので、再延期。


利益確定売り

2007-08-10

また丸紅に逃げられた様な東芝。数百億円で「カザフ南部のハラサン鉱区の権益の55%分を保有する丸紅から22.5%の譲渡を受ける」というが、WHへの出資に燃料の供給体制に、カザフへの肩入れは度が過ぎるとひっくり返り易くなる。


地震が眼にしみる

2007-07-28

柏崎刈羽の情報の滝に打たれている間に見落としたが、南アフリカのPBMR、三菱が唾を付けていた筈が、東芝がWHを使い食い込みに掛かったと。機器の設計や生産はMHIに流れるのであろうか?二股三つ又、婚姻関係奇々怪々。ちなみに原子燃料工業も燃料製造で手を上げている。


これはGE

2007-07-16

もう、沸騰水型には脱帽。原発サイトの真下でM6.8がおきて市内の強震度は816gal、コンクリを何mも敷き詰めた基盤においた地震計は680gal女川では74km先にM7.2の地震がおきて、市街地888gal、サイト1号炉地下で263gal、屋上で1449galだった。今回の柏崎刈羽に、800galを2回もやって大丈夫だった炉型は他にないでしょう。
変圧器が燃えてもコントロール出来たし、溢れた水も使用済み燃料棒の貯蔵プールで構外に放出されたのは6090kBqだったし、モニターが「調整中表示」で隠されていたと後ろ指をさされる程度だったし。
それにつけても、新潟程の頻度で地震のない福井は恵まれているのか?


古女房にも開発費

2007-07-13

  1. 核燃料のウラン濃度を高めて長期間燃焼させる
  2. それに耐える燃料棒の材質を確保する
  3. 免震構造を取り入れる

軽水炉は総額600億円の官民折半の開発費で賄い得るとはおもうが、AB1600とかいっていた人には180万Kwという目標値はどうよ〜とも思う。


住友撤退

2007-07-07

住友は出資を見送り、仕方なしにと言う訳ではないのだろうが、ウラン産出国であるカザフに10%のWH株出資を持ちかけているらしい。いつまでもウラン価格の高騰が続き、かつカザフの政情が民主化して成熟した資本主義国になるという賭けが成り立てば良いが。住友に逃げられたのは痛いだろう。どちらからの出資も歓迎する筈の東芝だから。


本当に可哀想な日立

2007-06-27

英国にはGEのESBWRで望む日立。しかし、本土防衛というと困るが、NRGがテキサス州ヒューストン市近郊につくるサイトで、GE-日立が落とし、先の三菱のUS-APWR逆転劇に続き、東芝のABWRに攫われた[ NIKKEI WEB 2007-06-27 ]。「サウステキサスプロジェクト原子力発電所」3・4号機増設計画は東電がコンサルタント契約を結んでいる(↓うふっ、東電:3/14)。

制御棒3

2007-06-13

水圧で制御する以上、空気が混ざると抜けが生じるのは仕方ないが、ドップラーならぬドリフトって、本当だったんだ。

13日から16日にかけ、計8本の制御棒で1度の操作で2段階抜けるトラブルが起きた。[JIJI 2007-06-13]

注水棒8cmの弁が折れ、非常用原子炉冷却装置の一部で配管の流れを妨げたり、女川1号機(昭和59年生)の蘇生作業は手間が随分と掛かっている。地震だけが悪い訳ではなかろうが。


ロシア原子力庁長官来日

2007-04-12

4/11にMETIに着たらしいが、温首相と重なり、影が薄く、私の様な素人のところに報道が届かない(当然)。第四十回原産年次大会と原子力協定がらみで甘利大臣と話したらしい。読賣はロシアで「政府筋の要請」も加味し、原子力協定の推移を見ながら、東芝の出資49%で「ロシアでの原子力設備製造合弁を進める」という記事を書き飛ばしていた。しかし、4/12発表のIR資料では片鱗も無い。


制御棒2

2007-04-11

 一番、きいて「おぞましい」制御棒の事故はArcoの実験施設で起きた。原子炉といえども小さなものは手で制御棒を引き抜く。さて、よいしょと引っこ抜いた途端、臨界してしまい制御棒が吹き飛んで"impaled on a control rod"突き刺さってしまった事例が1961年米国であった。
 今回の志賀原発の事例では規模が大きな炉であるので突沸する程の事も無いが、核分裂時に出る「即発中性子」だけで核反応が連続的に起こり、急速に出力が上がる「即発臨界」を同様に起こしていたらしい。


制御棒

2007-03-31

ABWRも落ちるんだ。耐圧試験で内圧が上がって落ちるんじゃスクラムし難いじゃん

別紙3:原子力発電設備に係る点検結果の概要(PDF 698KB)

能登の地震

2007-03-25

さて志賀原発で耐震性も含めた裁判をしているが、能登=佐渡を結ぶ線上での地震が起こった、丁度そこに断層が推定されている。[能登pdf][新潟pdf]。佐渡沖プレートともいわれ「日本海側のプレートの境界は、佐渡と能登半島の間を通って、大断層(糸魚川−静岡構造線)につながっている」という説を北海道大理学部と富山大理学部が発表した事もある。しかし、日本列島に平行した地溝は先述の富山トラフに断ち切られている。
ご本尊さんはタービンを飛ばし、臨界事故隠しで、お休みであるので、運転中実際どうなったかの「悪魔の証明」は成されなかった。より点検が進めば被告に有利な資料も得られるかも知れない。
女川原発では燃料集合体の揺れで、中性子束上昇という現象が観測された事があるが、今回は運転休止中なので、対策の効果は確認出来なかった。
先の志賀原発2号機の判決であった邑知潟断層帯と違い、主要活断層の評価には含まれていない。石川県で見られた地震は多く、比較的活発に能登で地震が起きている。また、流れてしまった珠洲原発は今回の震源と能登半島の反対側にあたるが、そちら側では1993年に地震が起きていた[pdf]。


ニューシア

2007-03-19

圧力容器の下から制御棒を入れるのがBWR。上からがPWR。ちょっとした違いだが、重力の働く向きを考えると抜けちゃう事故が北陸電力のみならず東北電力中部電力でも報告され、さらに東京電力でも追加報告さている所をみると必然に近いのかもしれない。7時間余も臨界しているというのはなんともはや。ABWRでは電動も併用しており水圧が抜けただけで制御棒が抜け落ちてしまう可能性は少ないかも知れない。それにしても、今頃に成って事故情報を共有するというお知らせが出るようでは遅い。そもそも、納入業者が抑えておく事象ではなかろうか。それを電力会社との信義の問題で情報の流れをとめ、事故防止の為の機関のニューシアを活用しないのでは困りものである。


丑の刻

2007-03-18

正確に丑の刻というわけでもないが、定期検査での制御棒挿入試験、それも緊急用に新たな制御系統を追加する工事をしたため、新たな制御系統を使ったものを、午前2時17分27秒に制御棒の降下が始まりって、夜中に試験する必要に迫られるのも困った物だ。定常運転を続ける事が熱応力などの点からも機械には優しい。点検を頻繁にするより、運転期間を延長し、停止点検期間は集約する事で、3交替制のような夜勤を伴う検査をしないで済む様な体制作りが望まれるのではなかろうか。日立とりくでんのはなしだけど。[pdf]


うふっ、東電

2007-03-14

ABWRを一番長く運用しているのは確かにtepcoだけれど「月4万ドル(約450万円)で契約期間は最大1年間、3—4人の技術者を派遣」っていうのがコスト割れじゃないかというか、米国基準ならもっととれるだろうとか、続く騒動で足元見られたかとか、随分安く売る物だなぁ。GEの人間呼ぶ時もそんなもの?


あっ住友?

2007-01-30

丸紅の穴を住友商事が埋めてくれるらしい。WHの株の5%を引き受けるという。ウランの鉱区を海外で抑えており、住友金属工業は子会社としてJCOを持っていた。臨界事故の臨界装置にも住友のものがあり、一応住友原子力工業もある。原燃工は沸騰水型の燃料を加工してくれるが、半分は住友電工である。

大変収まりの良い話である。


年末年始2題

2007-01-05

石播と東芝は蒸気発生装置やタービンといった周辺機器でロシアに協力する[読賣2007年元旦]とかGEと袂を分っても沸騰水型の開発を続ける[日経2007-01-05]とか、新聞は書き飛ばしている。予定記事や没ネタで穴埋めしてたんだろうか?

後者別に新しい話ではなく、AB1600はこれ[pdf]とかこれ[pdf]とか既定路線であり、記事の書き方としてはやや失格である。

もっとも、「加圧水型でいいじゃん」という言外のニュアンスは伝わったし、AB1000の市場は諦めて、AP1000が中規模を、AP600が小規模を担い、CCRもヤメておくというニュアンスだったら、それはそれで良いし、一番の眼目「NRCとの交渉にWHの人材を活用し」、「大規模施設は自分が取りに行く」と、元気のいい所を見せたかったんなら、この提灯記事は随分と役に立ったのだろうなぁ〜。


MHI leave from WH

2H18.12/27

ライセンス契約は続くと、東芝に買われたときに云ってた気がしたんだが。AP1000の共同開発はしないにしても、クロスライセンスもとりやめるというと、40年で随分失効した特許がおおいので、最近はMHIの持ち出しだったのだろうか?


まぁ、米国との赤字の改善が先攻

 

2006-12-17

沸騰水型のGEがよかったんじゃないか?というのは米国との貿易だけをかんがえた、床屋談義だが、加圧水型で米国に良い顔をしようとすれば、WHのAP1000しかなかったということであったのだろう。買っただけのことはあったという結果になった。でも、実機が無いものをいきなり中国と言う統制の及ばない場所で、技術移転を前提にすすめるカントリーリスクを東芝が背負うと言う度胸がよくわからない。米国は、なにかあったときの責は親会社におわせるであろうし、今回の事で5000名の雇用が米国に生じる事を単純に喜んで良いのであろう。米国側の米国向けの発表文はそう結んでいるのだが、さて本当に金物とかを作る実力は米国にのこっておるのであろうか?空母と潜水艦は作っているから、なんとかなるのであろうか?

今回のタイミングとなったのはエネルギー担当大臣会合(中米印韓日)でDOEの長官が訪問したのを機会に、署名された。同時に石炭ガス化・水素利用(FutureGen)についても話し合いがもたれた。
[追記H18.12/19]週末と時差で火曜日まで米中会談がプレスリリースに出なかった


えっ?東芝?!

2006-01-23
[追記2006-2-8]

ウェスティングハウス買収交渉=原子炉場所=で英国核燃料会社=関電のMOXを誤摩化した会社=が旦那風吹かせられなくなって手放した相手は東芝だった。フィナンシャルタイムズの本日の報道によると26日の取締役会議待ちらしい。
組み易し、と思ったに違いない。
ある程度製品を世界に供給している三菱重工や、財務も技術も充実したGE+日立に比べて、ダークホースの東芝とは、東芝と GE+日立は沸騰水型の会社として手を組む共同会社を持っている。日立と一緒にGEにぶら下がらない選択をしたのは沸騰水型からの脱却(日米だけだ…)を願っているのか?
でも、資源は有限。
貴方、東芝は重電ではなくもっと電子部品に余力を投じるべきではないのだろうか。
公共の資源、WHが活かされる買収先を、取締役会は選択して欲しいものだ。


負けた三菱のコメント
勝った買った?東芝のコメント


 とは、云う物の決まってしまったものは、仕方がない。東芝が末永く原子力業界にコミットし続ける意気込みだけ買おう。
東芝独自の技術というとアラスカユーコン河の寒村[pdf]特殊なナトリウム冷却炉[4S]を作る提案をしている。WHは英国に買われたという物の米国の会社で米国のエネルギー省などに深く関与されている背景がある。世界で原子炉を普及させるには小型炉を燃料の回収しながら使うのが核不拡散上、有利なのではないかと云われている。
 ブッシュJr.政権も核サイクルの再開を打ち出した所であるが、東芝の新型炉は第三世界への非化石燃料の供給という意味で、強力な手段となりうるところである。そして、ロビーを外国籍の会社が行うよりも米国籍のWHが行う方が、ツーカーの仲故に上手くいくであろうと思われる。ロビーのノウハウも豊富であろう。その点、全然、東芝は、東芝機械と云い、なってない会社であった。


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