第79回産業衛生学会-石綿-

石綿の話題について

2006-05-21

石綿の話題は尽きる事がない、最初に話題になったころに、過剰な反応に驚いて蓋をしてしまったのがいけないのかもしれない。最終消費者よりも、建設作業者の方が健康被害が大きいのだから、それを実際にはリスクが無い、生徒やその親が騒ぎすぎて、行政のリソースが、肝心の労働者まで回らない始末に陥った。そのように思えてならない。
産業衛生学会のコメント[H18.4/11]

「石綿を持っている人?」と聞かれて「誰の事?」と思うようではいけない。壁材や屋根にも含まれている

クボタ松下電工外装(株)のページ | 具体的な作業をみる[ e paint ]

ここにも有る様に石綿の入った屋根材は高圧洗浄で飛散する。屋根の塗り替えは瓦ではあまり考えなくてよいが、石綿の入った屋根材では10年おきに洗浄塗装を繰り返さないと痛むそうである。
東京労働安全衛生センターの外山尚紀らが模擬屋根をもちいて高圧洗浄をしたところ、作業者の肩では71.1~119本/Lの石綿繊維が確認されたそうである。2mはなれると平均11.6本/Lとなり、少し希釈されているが、基準の10本は上回っており、最高は157本/Lであった。[産業衛生学会雑誌48巻臨時増刊号 ISSN 1341-0725 p479]
排水にも高濃度の石綿繊維がのこり、雨樋で乾燥した後飛散することも考えられるが、今回の実験ではそこまでは検討されていない。
将来は、作業者に任せきりにするのではなく、所有者としての責任も問われる様になるであろう。


[][]


RSS2.0 UTF-8