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私家版スウェーデン留学ガイド
生活立ち上げ編
1. 役所関係
まず、スウェーデンに着いてしなければならないことは、住民登録です。これはその地域を管轄する税務署(Skattemyndigheten)に出頭して行います(パスポート持参)。
しばらくすると(私の場合、1週間程度でした)、ID番号(Personnummer)が送られてきます。このID番号は国民総背番号制がしかれているスウェーデンで生活していく上で必要不可欠なものです。このID番号が送られてきたら、銀行か郵便局に行って、Identitetskort(IDカード)を申請します(有料)。この時、すでにIDカードを持っている人が同行する必要があります。
健康保険等の手続きについては、自動的に税務署から社会保険事務所(Forskringkassen)に連絡が行って、必要な申請書類が送られてくるとの話だったのですが、私の場合、半年ほど音沙汰がなく、こちらから連絡をとって申請しました(ゆえに直接、社会保険事務所に出頭する方が確実と思われます)。この際、申請書類にパスポートとビザのコピーを添付します。なお、長期滞在する外国人の場合、1年以上の滞在期間がないと健康保険に加入できないらしいです。
また、日本人の場合、パスポートにも書いてあるとおり、3カ月以上滞在するときは大使館に在留届を提出する必要があります。ストックホルムの日本大使館(Tel: 08-663 0440, Fax: 08-661 8820)は市内東部のアメリカ大使館の近くにあり、ストックホルム中央駅から69番のバスで行きますが(Ambassadernaで下車)、在留届の提出はFAX・郵送でもかまわないとの話です。領事部の窓口が開いている時間は平日の10:00-12:00、14:00-16:00(ただし水曜日の午後は閉まっている)。
余談ですが、日本では「ゲルマン系民族はきちっとしていて、ラテン系民族はいいかげんだ」という風に考えられている節がありますが(自動車の故障率のイメージなのでしょうか?)、私はこれはあくまで偏見でしかないように思います。事実、私個人の印象と他の日本人の方々の意見を総合すると、スウェーデンにおける事務処理は、役所・民間を問わず、意外と不正確(かつ不親切との声も多い)なので、注意したほうがよいと思います。たとえば、FAXを送ったらちゃんと届いたかどうか確認の電話を入れるとか、事務手続きや書類の提出はなるべく出かけて対面で行うとか(しかもなるべく午前中に!)、いろいろな工夫しないと、痛い目にあうことがあります(実際、私自身もいろいろな目にあっています)。
2. 住居関係
現在、ストックホルムの住宅事情はかなり不足傾向にあるとのことで、スウェーデンに来てから自力で探すのは不可能に近いと思われます(ホテル住まいをするなら別ですが、、、、)。実際、ビザの申請の際にも住居の確保が必要ですので、留学先に手配しておいてもらうのが一般的です(ビザの申請時に確定していない場合でも、留学先が責任を持ってさがしているというFAXを提出すれば、大丈夫だったというケースも聞きました)。
市内北部(Karolinskaのメインキャンパスの近く)に外国人研究者のためのWenner-Gren Center (WGC)という施設があり、運が良ければ留学先を通じて入居できる場合もありますが、非常に混み合っていて、かなりウェイティングリストが長いとの話です。このためか、最近、入居基準が厳しくなって、以前はMDだけでも入居できたのですが、現在はPhDも所持していないと入居できないようになったとのことです(おかげで私も入れませんでした)。
私自身は一般のアパートを借りて住んでいますが、スウェーデンでは賃貸住宅の又貸しが合法的に認められており、留学中の外国人が借りる場合、たいていこのような"second-hand contract"となることが多いようです(中には違法な又貸しも存在するとのことですが)。所有者と直接契約する通常の賃貸契約もあるようですが、実際にはかなり難しいようです。このほかにも学生向けアパートや企業向け高級アパートもあるようですが、私はよく知りません。
家賃水準は東京と同等か、すこし安いくらいの印象があります。たいてい、光熱費(電気・水道・暖房)は家賃に含まれていることが多いようです。また、家具つきの物件が多いようです。アパートの場合、暖房はセントラルヒーティングのことが多く、窓ガラスも二重になっているため、屋内は冬でもそれほど寒くありません。逆に夏はそれほど暑くないので、冷房設備がついていることはまずありません。以前は賃貸住宅の入居者には住居手当が支給されていたようですが、現在では非常に限定されているとの話です。
Last Updated 2000/02/02
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