B. 赤矢印=浮石(岩)が露出している場所。赤色点線=駐車場を起点とする三股登山道。点線矢印=土砂崩れを起こす沢筋。山の地形は、何万年も土砂崩れが繰り返して沢筋が削まれて形成された姿であり、沢筋に土砂崩れが起こるのは自然の摂理である。積雪期ならば沢筋は雪崩の通路となる。沢筋は、必ずしも常に水が流れている場所とは限らない。沢筋の下部に形成される扇状地に樹木が生え、水が伏流水になると沢筋であることに気付きにくい。むしろ扇状地は斜度が緩やかで安全な場所だと錯覚する。しかし豪雨の際に突然土石流の通り道に変貌する危険な場所だから「地形の罠」と称される。
三浦裕(みうらゆたか)
日本登山医学会認定 国際山岳医
Yutaka Miura, M.D., Ph.D.
Associate Professor at Molecular Neurosciences
Department of Molecular Neurobiology
Graduate School of Medical Sciences
Nagoya City University 三浦裕エッセー目次 To Top menu of Yutaka Miura's Home Page