混合診療こそ論文に

若い人から保険適用外の診療行為について英文の論文を書く際に受けた相談の回答からです。いつぞやの指摘とは趣旨が異なるようですが、自分の頭の中で相反する議論をするのはbrain stormingの方法論としてはよく使うやり方です。

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保険適用と論文執筆に関連して追伸です。結論を先に言います。学問と保険診療は完全に別の仕事ですから、論文を書く・書かないを判断する際に、保険適用の有無を考慮する必要は一切ありません。

どんなジャーナルの投稿規定にも、その診療行為に対して、保険適用の有無を考慮せよ なんて馬鹿げたことは一切書いてありません。むしろ(銭勘定とは独立して倫理的な配慮をしながら)保険適用のない診療を研究するのが学問・医師の使命です。

そういうと必ず混合診療云々を言ってくるバカがいますが、混合診療なんて、極東の離れ小島にある役所の勝手に過ぎません。世界に通用する学問は、そんな田舎の役所の勝手とは一切関係がありません。

そもそも、多くの人が保険適用のない診療を研究し、エビデンスが積み重なってこそ、初めて保険が適用されるのです。保険適用のある治療法だけしか論文にできないとの主張は、味噌のことに全く言及せずに味噌汁を論じられると主張するのと全く同じ事です。馬鹿げている。

世界的に標準的な治療法が日本で使えないのはけしからん、厚労省は現場も学問も知らないと言いながら、日本で保険適用のある治療法だけしか論文にできないと主張するようなバカなオヤジ・ジジイどもの言うことを聞く必要なんか金輪際ありません。
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