ウイルスではなくてデマと戦うコロナデマ包囲網突破ゲーム
−「参謀総長は君だ!」の理由は?

COVID-19に関するデマを流すのは,もちろんSARS-Cov2ではなく人間である(新型コロナ裁判−「スペイン風邪の再来」というでっち上げ−)。実はそれも特定の人物ではなく,前世紀からのマスメディア(以下マスメディアと略),ネットから町内会のチラシまで,あらゆる媒体という媒体がデマをまき散らしている。しかし,それは恣意的な犯罪ではない。媒体にとって最も重要なのは,数字である。発行部数,視聴率,page view,フォロワー数・・・ただひたすら,これらの数字を大きくすることに彼らは血道を上げる。これらの数字が目的化した世界では,伝える内容の質や,媒体を受け取る側の利益など,全てどうでもよくなる。数,数,数,数。ニュルンベルクの党大会の時代から今日まで,大政翼賛メディアの体質は何ら変わっていない。

COVID-19をネタにしたデマ報道の津波が,今日もあなたの所に押し寄せている。毎日襲来する津波の中で,デマを流す方も受け取る方も,どれがデマなのかわからなくなる。私は大丈夫である。小学生の時から大東亜戦争に関する記事や書籍を読み漁り,高校1年の時からP. J. Goebbelsの伝記を愛読して,それ以後もこのような日本国中集団パニックの事態に備えていた。だから,二度のBSEパニックにおけるデマ津波も無傷で乗り切った。北稜クリニック事件におけるでっち上げ報道の検証にも関わることができた。COVID-19の臨床やSARS-Cov2のbiologyには,私のような爺は要らない。たくさんの優秀な若手にお任せする。メディアが市民を騙す手口の解明,それが私の余生の使い道である。

感染者数真理教と報道しない自由
マスメディアであろうとネットであろうと,デマ報道の基本戦略は,共に感染者数真理教である。採用理由はとにかく一番大きな数字が取れて→高い思考停止誘発効果が得られるからである。その言葉の意味なんぞはどうでもいい,というより,デマ報道側としては”「感染者数」って一体何なのだろう?患者数とどう違うのだろう?”という素朴な疑問の発生を何としても阻止する必要がある患者数を偽造する―「感染者数」という名のデマ)。そのためには,感染者数を毎日繰り返し垂れ流すだけでは不十分である。感染者数に疑いを差しはさむきっかけになるようなデータ,具体的には,一番問題となるはずの死者数や重症者数,他の病気では母集団となるはずの患者数と感染者数の違い,その違いを形成する「無症状者数」,さらには退院数といった,感染者数真理教を邪魔するデータを決して報道しないことが求められる。この戦略の実行は非常に困難だとあなたが思うとしたら,それは誤りである。感染者数真理教の最大の強みは,その感染力にある。発信側が思考停止してひたすら感染者数だけを報じれば,受信側もすぐに同調して感染者数が全てであると思考停止する。それが実際に今我々の目の前で起こっていること=感染者数真理教の大流行である。一方,死亡数/退院数の比が感染爆発の最も感度の良い指標なんぞと主張しているのは,世界中で私だけ。異端中の異端もいいところ。異端は多数派へのツッコミを常に考える。それが思考停止に陥らないための最善の方法。
 メディアが報道しない自由を謳歌しているのは日本のデータだけではない。
OECD36ヵ国で争うワールドカップで日本が1位であること(国際的に見ても日本が最優等生なのは間違いないこと。さらに厳密にロックダウンを行ってきた3位のニュージーランドや2位のスロバキアよりも良好な結果を残していることは,ロックダウンに対するカウンターエビデンスになること)
日本よりも優等生のタイ:日本よりもゆるい行動規制で日本の半分の対100万死亡数(20年4月20日現在,日本1.3に対しタイ0.7)を維持しているタイのこと(ロックダウンのカウンターエビデンス)。
欧州では優等生に属するアイスランドも日本には及ばないこと:国内では日常生活を維持しながら,国外からのCOVID-19流入には完璧な防御を行っているアイスランドの対100万死亡数が,日本の20倍にもなること(国際的に見ても日本が最優等生なのは間違いないこと)。

貴重な時間を生かす「創造的休暇」ウイルスではなくデマと戦うコロナデマ包囲網突破ゲーム
腺ペストの流行があった1665年。アイザック・ニュートンは、通っていたケンブリッジ大学が休校となり郊外にある実家に戻っていた。結局2年間に及んだ休校中に、ニュートンは万有引力の法則を発見。のちに、このペストによる休校期間を、彼は「創造的休暇」と呼んだそうな。あなたは,緊急何とか宣言の影響下にあるだろうか?時間を持て余しているだろうか。もしそうならば,自分を感染者数真理教から解放するゲームには興味はないだろうか?もし,お子さんをお持ちだったら,一緒にそのゲームをやってみてはどうだろうか?それが,上記の死亡数/退院数比作成ゲームである.詳しくは当該ページを読んでもらいたいのだが,この指標には以下のような特長がある.

●厚労省が公式に発表するデータであり,誤魔化しがきかない,誰でも取得できる頑健なデータに基づいている
●死亡と退院というアウトカム(肝心な診療の成果)を採用している
●陰性のアウトカムである死亡と陽性のアウトカムである退院の比を取ることによって診療のパフォーマンスを総合的に表す指標となる
●日々の変化を経時的に観察することにより,診療のパフォーマンスの変化を感度良く検出する
●マスコミはもちろん,誰一人として注目していない,独創的な指標を自分で作ることができる=コロナデマ包囲網からの解放作戦の参謀総長はあなた!

君が参謀総長になるお膳立ては既に整っている。
1.新型コロナウイルス国内感染の状況(東洋経済オンライン)(*「都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ」を使っている人は,トップページ左下の画面にある『1)日次累計』 のグラフを拡大し、(青の感染者数には目もくれずに)緑の退院数累計と白の死亡合計にポインタを置くと、それぞれの数字が出てくるから、これを日付順にエクセルに入れて、前日の値から引き算をすれば当日の退院数と死亡数が出てくる。ただし,両サイト間で死亡数,退院数ともに微妙な違いがあるので注意)
2.上記サイトから感染者数以外のデータを入れて,死亡・退院比率などの指標を算定できるようにしたエクセル表のひな形。著作権は放棄してあるので,各自勝手にカスタマイズして遊んでください。日本についてだけデマデータを出しているCOVID-19 CORONAVIRUS PANDEMICを告発するページ(グラフ入り)を作ってもらえればありがたい。(私は時間がないし,エクセルが不得意なので)

私とデマ津波
私はマスメディアが総力を挙げて展開するデマ報道の津波に関わった経験が3回ある。
1)最初は1996年,英国で勃発したBSEパニック(Bovine Spongiform Encephalopathy 牛海綿状脳症 俗称 狂牛病)で,BSEが猖獗を極めていた90-92年にグラスゴーに在住した経験と神経内科医としての診療経験を生かし,「パソコン通信」や当時始まったばかりのインターネットホームページサービスを使って現地のデマ報道に戸惑う英国や欧州在住の日本人に対し,情報提供や助言を行った。このホームページのドメインはその時からのものである。今日までUMINは30年以上にわたり,私の活動を支えてくれていることになる。
2)二回目は,英国・欧州でのパニックの6年後,2001年の日本で,たった1頭のBSE牛をきっかけに発生した,日本の畜産業と食肉流通・販売業に大打撃を与えた日本のBSEパニックだった。この時は無症状異常プリオン保有者として,また農水省・JA推薦の牛肉消費促進キャンペーン大使(消費者団体をから言わせればプリオンによる市民の大量殺戮を企てる悪魔の医師)として,デマ報道の津波を身を以て体験した。以上の2回のデマ津波体験については,→「食のリスクを問いなおす」を参照されたし。
3)3度目はリアルタイムではなく,北稜クリニック事件におけるでっち上げ報道の事後検証である。詳細については法的リテラシーのページを参照されたい。

コロナのデマに飽きた人へ
COVID-19関連パニック障害 (CAPD) の病態と治療
新型コロナ裁判−「スペイン風邪の再来」というでっち上げ−
患者数を偽造する―「感染者数」という名のデマ
裁判真理教からの解放(法的リテラシー)
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