コーディネーターへご支援を

2007年9月から10月にかけてのリタリン騒動で,ある小児科医とのやりとり

小児心身医学会の薬事委員長をつとめておりまして、
> このところ、リタリン騒ぎで毎日ひっくり返っています。
>  小児科分科会の関連3学会で夜中までメールのやりとり、本日在京者が集まっ
> ているはず・・・・。この件も、厚生労働省の方針・お考えと現場とのずれに、
> 押し流されてあっぷあっぷしている感があります。本当に地域での連携も大切で
> すが、厚生労働省と現場との連携(情報交換)って何とかならないものでしょう
> か・・・・。

実は、これ、厚労省もPMDAも、現場との連携をしたがっています。彼らだって、能率良く、いいアウトカムを得たいのです。いつも好きこのんでタミフルの時みたいなヘマをやっているわけではありません。まず、この点を、現場サイドの多くが認識していません。ここがまず大きな壁。

では、なぜ連携ができないのか?ずばり、普段から人の関係ができていないからです。こういう難しい問題の時ほど、”このテーマにこの人”というそのものズバリの人に相談したいですよね。でも、こういう問題はしばしばいきなりやってきます。その時になってはじめて、この問題は、誰にコンタクトをつけたらいいのだろう、そのためには誰に窓口になってもらったらいいだろう。そういうルートと人のプールの確保ができていないのです。これは、厚労省・PMDAと現場の両サイドに問題があります。

両サイドにパイプを持っている人間が、日本中で何人いますか?小児科では、国立成育医療センターのNとTだけです。二人とも、診療の他に治験管理業務やら何やらで死にそうです。コーディネーターをすべき人間にコーディネーションの余裕が全くないのです。コーディネーターは暇人でなくてはならないのに

ですから、連携を上手く運ぶためには、才能のある暇人が必要だと、両サイドが理解して、そういうコーディネーターを育てなくてはならない。ここが第二の壁。そういうコーディネーターが育ったら、その人が暇をしていても、いざというときに必ず役に立つからと、嫉妬から守ってあげなくてはならない。ここが第三の壁。

私は第二の壁を突破している日本でも貴重な存在です。後は、私を暇人にして、周囲からの嫉妬の攻撃から守っていただければ、厚労省・PMDAと現場の両サイドの間のコーディネーターとして機能することができますので、ご支援のほどを。

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