組織利用のエコロジー

”英国陸軍の将兵はどんな敵とでも勇敢に戦うが,陸軍省とだけは別だ” (ジョージ・バーナード・ショー)

>○○は利用する場所と言っていただき、すごく気持ちが楽になっています。(○○には自分の勤務先、所属する組織名を入れてください)

所属する組織に対して「不条理感」が浮かんだ時が「チャンス」です。学生が大学に対して、私が教授会に対して、そしてもちろんパートナーに対しても、不条理感を感じた時がチャンスです

所属する組織の使えるところを使えないところを厳しく分別し、使えるところだけを取り出して有効利用する、使えないところには一切関わりを持たない、そういう厳しいエコロジー感覚を自覚するチャンスです。このエコロジー感覚がないと、組織の使えるところまで不条理感に覆われて使えなくなってしまう。これでは構成員にとっても、組織にとっても不幸です。

別の言い方をすると、組織との適切な距離・所属する組織の外在化ですね。

パートナーの場合には、使えそうもないと思った部分の一部でも、何とか補修して使えるようにしてやろうか
というオプションとしての武士の情けが出てきてしまうところが問題でしょうか。というのは、その情けがほとんどの場合仇になって自分に返ってきてしまうからです。この点、やはり組織の場合と同じように、パートナーとの適切な距離という概念を導入する必要があります。

特に多くのオヤジにとってパートナーとの距離とは、べたっとくっついているか(「あーやだやだ」という声が聞こえてきますよ)、別れるかの白黒デジタルでしかないのです。彼らに、「同じ屋根の下に住んでいるパートナーとの適切な距離感と、その距離感の弛まざる微調整がwin/winの鍵」ということを理解させるのには普通は十年単位の時間がかかりますが、こんなところを読んでいるあなたならばそんなに手間取ることはないでしょう。

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