第42回日本小児呼吸器疾患学会の開催にあたりまして、皆様に心からのご挨拶を申し上げます。今回は群馬県高崎市の高崎シティーギャラリーと高崎市役所を会場として開催する運びとなりました。高崎市での開催は森川昭廣先生の第23回に次いで2回目となります。群馬県は後方に山を控える地形ですので、10月17日、18日の会期には、赤城、榛名、妙義の山々が、鮮やかな紅葉の屏風で皆様をお迎えすることと思います。
今回のテーマは「いきをすること、いきること」にさせて頂きました。学会の全体像がまだ漠然としていたころ、テーマについて事務局の先生方と話し合いを繰り返しましたが、およそ、同じことを旨としたいことがわかりました。すなわち、学会を通して、若手に小児呼吸器に関する技術を教えたいということ、翻っては自分たちのビジョンを確かなものにしたいことなどです。私に限って言えば、呼吸器・アレルギーの専門医を目指してから25年が過ぎ、昨今、何かが自分の中で一巡した感があります。小児呼吸器の私的なスーパーローテーションが終わったような感じとでも言うのでしょうか。残念なことに、熱心に勉強をした部分であっても曖昧になってしまったことも多いようで、今こそ、原点に立ち戻り、再度、歩き始める時かとも思いました。
そこで、新進気鋭の先生方も私たちの世代も、この学会に集うことで呼吸の基本に戻り、そこから伝えるべき技術を話し、革新のビジョンを打ち立てることができればという考えに至りました。息をすることがキーワードですので、小児科の境界領域の疾患にも目を向け、幅広い研究会となることを目指しております。活発な会となるべく、皆様の奮ってのご参加を心からお願い申し上げます。