会頭挨拶
第49回日本リンパ学会総会
会頭 平島 正則
新潟大学医学部薬理学 教授

この度、伝統ある日本リンパ学会の第49回総会会頭を拝命し、2025年5月23日(金)・24日(土)の2日間に朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターで開催させて頂くことになりました。
総会の歴史を遡ってみると、新潟での総会は1998年の第22回(朝倉均会頭)以来となります。
それからの四半世紀の間で、リンパ管に特異的に機能する分子の発見を皮切りに、リンパ管の形成や機能を制御する分子機構の理解が飛躍的に深化しました。
そして近年では、ゲノム編集技術、単一細胞遺伝子発現解析、微量タンパク質の定量的解析などの技術革新や人工知能(AI)の開発により、医学・生物学研究の進化が起こっています。
今回の総会は、「SHINKA(深化・進化)」をテーマに掲げ、リンパ学の研究や医療についての理解を一層深めるとともに、次代の展望を議論する場となることを期待しています。特別講演では、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授・松本雅記先生に、最先端の高深度プロテオーム解析の活用についてご講演いただきます。また、スペシャルセミナーとして、日本将棋連盟棋士であり東京大学大学院総合文化研究科客員教授を10年間務められた勝又清和先生に、AIの活用が将棋界にもたらした進化についてご講演いただきます。5つのシンポジウム、学会奨励賞(西賞)アワードセッション、一般講演の開催にあたり、多くの先生方にご協力を賜りました。ランチョンセミナーの開催にあたり、岡山大学医歯薬学総合研究科教授・品岡玲先生には、直前のご講演依頼にもかかわらず快くご承諾いただきました。本総会の開催にお力添えくださった先生方に、心より感謝申し上げます。
末筆ながら、ご参加くださる皆様に心より御礼申し上げます。5月下旬の新潟は、新緑が輝き、温暖な陽気に包まれ、地元の日本酒とともに新鮮な海産物もお楽しみいただけることでしょう。本会が、皆様にとって新たな学びや出会いのある有意義な場となりましたら幸いです。
2025年4月吉日(更新)