研究内容

多因子疾患の遺伝要因の探索及び遺伝子の機能解析

これまで免疫アレルギー疾患をはじめとするCommon disease(ありふれた疾患)についての大規模なGWASメタ解析が盛んに行われ、多くの免疫アレルギー疾患に共通する遺伝要因、疾患特異的な遺伝要因、人種特異的な遺伝要因などが明らかとなっている。免疫アレルギー疾患に共通の遺伝要因は薬剤のリポジショニングに有用とされ、一方、疾患特異的な遺伝要因は、より副作用の少ない治療標的分子となりうる。人種特異的な遺伝要因は薬剤効果への影響や治療標的の同定の観点から注目されている。日本人における免疫アレルギー疾患の科学的な病態解析は最適医療を実現するために重要である。



免疫アレルギー疾患対策に関する研究基盤の構築

疫アレルギー疾患に対して、安心して生活できる社会を構築するため、免疫アレルギー疾患研究10か年戦略が平成31年(2019)年1月に示された。本研究は免疫アレルギー疾患の効果的で有意義な研究を推進するため、我が国の免疫アレルギー分野における研究状況や国際情勢を正確に把握し、研究戦略の策定及び情報展開へ貢献するとともに、研究戦略の実装状況の検討を行なっている。本研究戦略についてのパンフレットはアレルギーポータルで入手可能である。
https://allergyportal.jp/wp/wp-content/themes/allergyportal/assets/pdf/meneki10y_s.pdf

た本研究において、次世代を研究戦略の実装のため、研究の国際化・多様化・有機的連携に繋げるため、若手研究者を中心とした次世代タスクフォースを結成した(Empowering Next Generation Allergist/immunologist toward Global Excellence Task Force (ENGAGE))。現在、JSA/WAO Joint Congress 2020において、ENGAGE主催のシンポジウム“留学のすヽめ”を予定している。

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