◆Portable修理記〜復活せず〜◆
悲劇は突然訪れました….
ある日,1週間位立ち上げていなかったPortable(non-backlit/RAM 2MB/HD 40MB/System 7.0.1)を起動すると,いきなり「Sad Mac」が….何度再起動しても同じです.HDDはちゃんと回転しているのに….起動用フロッピーを挿入しても無効.しかも,フロッピーが出て来なくなり,慌ててクリップで強制排出させました.
バッテリーを外しても駄目.ACアダプタを外してバッテリーからの起動も駄目.ちなみに,バックアップ電池(9Vの積層電池)も新品です.
このPortableは比較的最近入手したものであり,外見は結構きれいで動作も問題無かったのですが,ただ一点だけ入手した当初から音量を最大にしてもスピーカーからは蚊の鳴くような音しか出ず,電源オンの間は常に「ブーン」と云うハム音が鳴り続けるのが少し気になっていました.そして,長時間使用していると,「ガリッ,ガサガサ」と云う雑音も伴いました.「音声出力系のどこかが悪いのかな.いつか修理しよう.」そう思いつつも動作そのものには問題無かったので放置していました.このハム音は今回も鳴り続けています.おかげでアルペジオがよく聞こえません.
それでも耳を澄ませて聞くと,起動直後にC mollの和音が鳴り,引き続いて440Hz近傍のA(「ラ」です)を主音として,A-Cis-E-Aと云う上行アルペジオが鳴っている事が分かりました.しかし,アルペジオの音程が分かっても,それの意味する事が私には分かりません.(爆)
気を取り直して,「Sad Mac」の下にある数字の列を見ます.上段は03001300又は0300173E,下段は00001FFAです.Portable用のDeveloper Noteを見ましたが,やはり分かりません.(情けない…)
そうこうしているうちに,起動させようとしても何の反応も無かったり,「Sad Mac」画面になってHDDが回転を始めてもすぐ止まってまた動き出したり,ついにはHDDの回転が止まって画面が消えてしまうようになりました.
「どこかロジックが物理的に壊れたんだ.」そう思いました.
TSさんのサイト(「TS Factory」)で,「Portableのロジックには電源をオフにしても常に電源部には電流が流れていて,そこのコンデンサーが劣化する事により故障の原因となる」と云う旨の事が書いてあったのを思い出しました.
「とにかく分解してみよう」と,Portableの開腹を始めました.
Portableのきょう体には,ネジが殆ど使われていません.部品がはめ込まれて作られているのですが,場所によってはこの噛み合わせがきつく,なかなか外れません.無理に開けようとすると割れる可能性があるので,そこは注意深く,しかし硬い部品を思いっきり押さえつけて指先を赤く腫れ上がらせながら,何とかロジックボードを取り出しました.そしてよく観察します.これも「TS Factory」の情報によると,C17,C22,C27,C28のコンデンサー(これらは直径5mm位の小さい金属缶で,16V,47μFです)が劣化すると云う話.その辺りをよく見ると…,おっ,C22とC27の足下が緑色になっています.ロクショウがはえているようです.「これを交換すると直るかも知れない.」数日後学会で大阪に行った折,その帰りにしっかりと日本橋を徘徊し,新品コンデンサーを買って来ました.耐圧に余裕を持たせるため,25V,47μFの電解コンデンサーにしました.
さて,再度ロジックとの格闘です.半田ゴテを暖めて,C22とC27の足下にコテを当ててこれらをむしり取り,新品のコンデンサーを半田付けしました.そして,主な部品を仮組して,起動しました.緊張の一瞬….
やはり,「Sad Mac」とアルペジオ….
確かに,HDDの回転が止まる事は無くなりましたが,起動しません.
「Sad Mac」の下にある数字列も同じです.
次に,一見大丈夫に見えるC28も交換しましたが…,やはり結果は同じでした.
C17は大丈夫そうに見えますが…,こいつは部品がたて混んでいる所にあるので,交換は諦めました.ここ以外が悪い可能性もあるのですから.
さて,ここまで来ると,どこが悪いのか,今の私には分かりません.(T_T)
と云う訳で,このnon-backlit Portableは現在死んだままです.(T_T)(T_T)
その後進展があれば,また続きを書きます.(^^;;
(1998年6月15日)
→■Portableの部屋■
→■Portable修理記■Portable修理記2■Portable修理記3■Portable修理記4■
→■更新記録■このページについて■医学関係■音楽関係■Macintosh関係■その他諸々■過去のDiary■リンク■
→■トップページ■