通算第224回
東京核医学技術研究会定例会記録 開催日平成4年4月7日
新人のための教育セミナ−Part(1)
司会 野村 悦司君(癌研究会病院)
講演2:臨床における放射性医薬品の安全取り扱い
講師: 中込 俊雄君(東邦大学大森病院)
中込氏の勤務先である東邦大学大森病院の核医学施設を、スライドにて案内する形式で核医学施設内での注意事項の説明を行なった。また、ICU内の管理区域とその業務内容の紹介も行なわれた。
1.核医学施設内および入退室時の注意事項
a.入室時、専用スリッパにはきかえる。
b.入口にスノコを敷き、そこで専用スリッパにはきかえる。
c.RI汚染、その他異常事態が発生した場合速やかに管理者に報告する。
d.汚染した物は管理区域より持ち出さない。
e.退室時は汚染検査室で身体、着衣の汚染チェックを行ない、汚染がある場合には確実に除染してから退室する。
f.管理区域内では飲食、喫煙をしてはならない。
g.フイルムバッジ等を必ず着用する。
h.検査中の患者の状態を常に監視する。
i.RIの取り扱いにはビニ−ル手袋を使用する。
j.RIの注射は鉛筒で遮蔽した注射筒を使用する。
k.RIの取り扱いには時間、距離、遮蔽を考慮する。
会場からの質問
Q1:スリッパの形状、色は?
A :汚染を考慮すると爪先を完全にカバ−する形状が良い、色は特長をつけるために黄色などが良い。
Q2:ベッド、車椅子等の入退室はどのようにしているか?
A :ICUなどの入口にあるゴミ取り用粘着ペ−パ−を敷きそこで除染する。
Q3:ハンドフットクロスモニタ−での計測時スリッパは脱ぐのか?
A :当院では脱いで計測している。
(スリッパを履いたままが良いのではという意見もあった。慶応大学中里氏の講演時に、施設で統一していれば良いのではないか、余裕があれば2ヵ所に設置し、スリッパを履いたまま計測するものと、脱いで計測するものを用意できれば最高であろうとの意見がだされた。)
Q4:ヨ−ドカプセルの廃棄方法は?
A :水に溶かして貯留槽にながす。
Q5:ICUの症例は?
A :心筋梗塞、肺梗塞。
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