新学期を前に考える
-個人に対する国家の統制-

戦後、 ヒトラーを「怪物」と呼ぶことで自らの責任から逃げたユンゲやシュペーア、その他の側近たちだけを責めても、問題は解決しません。問題は、戦争がないとい う意味で当時よりは幸運な時代に生まれた者が、そこから何を考えるかということ。ユンゲらの責任逃れの論理も注目に値しますが、何よりも重要なのは、人間がこんなにも、愚かになれるということです。藤肥孝幸 映画「ヒトラー~最後の12日間~」

絶好の学びの機会がやってきました。保護者の皆さんもどうぞご一緒に
コロナ禍で散々な目に遭った10代の皆さん。やられっぱなしで終わらせたくありませんよね。転んではいなくても、只では起きないところを見せてやりたいですよね。その意気やよし。幸い本物の当事者意識を以て自分の体、自分の人生、自分の命を守るための判断を求められる機会がやってきました。
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コミナティ筋注 12~17歳追加免疫の添付文書への追記を了承 薬食審・第二部会 2022/03/24 04:52
厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は3月23日、ファイザーの新型コロナワクチン・コミナティ筋注の追加免疫(3回目接種)の対象者に12~17歳を追加する添付文書改訂を了承した。「用法及び用量に関連する注意」の追加免疫の接種対象者について、これまでの「18歳以上の者」を「12歳以上の者」に改訂する。追加免疫までの接種間隔は、18歳以上と同様、「少なくとも6カ月経過した後」となる。これを受けて同省は即日、ファイザーに対し、添付文書の改訂を指示した。(後略)
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追加接種の判断にあたっては次のページを参考にしてください。
中高生もリアルワールドデータ(RWD)を踏まえた判断を
追加接種最先端諸国におけるADE被害
「どんどん打って」死亡が急増

ワクチン行政を指揮する人物
追加接種の必要性を強調すればするほど、一般市民の間で「専門家」への不信感が高まっていくのに、それを一切無視して自説を一方的に話すだけ。3回目接種率がまだ36%の段階で、一切その結果を検証することなく、あたかも4回目が必須であるかのような主張を何のためらいもなく展開する。このような軽薄極まりない人物が国立感染症研究所長を務め、この国のワクチン行政を指揮しています。「国家」というと、一般的には非常に厳格な組織のような印象を与えますが、その実、特に危機に際しては人材配置の致命的な誤りが露見します。
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「日本でもリバウンドの可能性」感染減のスピード、依然緩やか、重症化予防効果「4回目接種で補うことが必要に」2022年3月24日 (木)配信千葉雄登(m3.com編集部)
4回目接種、3回目より間隔短い可能性も
 イスラエルやイギリスなどでワクチンの4回目接種が始まった。脇田氏は海外から報告されたデータを基に「基礎疾患のある方や高齢者など重症化リスクがある方は、重症化を予防する効果を4回目接種で補っていくことが必要になるのではないか」と分析。より具体的な必要性については、海外からのデータを収集した上で検討を進めていくという。イスラエルなどでは3回目接種よりも、より短い間隔で4回目接種を行っていることから「3回目よりも間隔が短くなる可能性もある。間に合うように準備を促していく必要がある」とした。
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[FT]ワクチン4回目接種、必要性で専門家の意見割れる 2022年3月24日
新型コロナウイルスで4回目のワクチン接種が高齢者や重症化リスクが高い人を守る効果があることを示す研究結果が増えている。だが、対象をより拡大して追加接種する必要性を裏付ける証拠は示されていないと専門家は指摘している。(中略)

各国政府が4回目接種が必要だと判断した場合でも、国民に再び接種することを納得してもらうのに苦労する可能性がある。2回接種した米国人のうち、3回目を接種した人は約半数にとどまる。少なくとも1回は接種した米国の成人を対象にした調査では、追加接種を「絶対に受けない」または「義務化された場合にしか受けない」と答えた人は半数近くに上った。米ペンシルベニア大学グローバル・イニシアチブのエゼキエル・エマニュエル副学長は、公衆衛生の専門家は国民が耐えられるかどうかを考慮すべきだと指摘する。「6カ月ごとに追加接種するという考えは実現しないだろう」と語った。
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歴史に学ぶ意義→参考:東京裁判2021Otto von Bismarckの警句について
新型コロナワクチン接種を巡る議論は、個人に対する国家の統制という、時間・空間を超えた古典的な問題に関わってきます。この問題を考えるにあたっては、理系・文系といった下賎な区別は一切無用です。そのような壁を取り払うと、裁判、法律、医学、官僚、政治家といった、普段の生活からは縁遠いように思ってきた一連の単語が、「『国』とは一体何者なのか?」という根源的な問いとともに、皆さんの当事者意識を否応なく刺激してきます。そうです。皆さんは今、ハンセン病のdeja vuの真っ只中、正に当事者として自分の体、自分の人生、自分の命に関わる判断を迫られているのです。
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「控訴断念」を選んだ政治家たちの決意 ハンセン病違憲国家賠償裁判(中) 日経ビジネス 2017.5.9(抜粋)
厚労省、法務省内には「控訴して当然」の雰囲気
一方、国側は「国会の不作為」による賠償を認める判決を確定させると、今後の国会活動に支障が出かねず、また原告団の数が増えることで賠償金が膨れあがる懸念もあった。国民、政治家の間には原告たちへの同情から控訴断念すべしという考えが強かったが、厚生労働省、法務省の官僚たちには「控訴して当然」という雰囲気があった。判決が出たのが2001年5月11日、控訴期限が同月25日。14日間のあいだ政府内で懊悩していたのが、連立政権の公明党から厚生労働大臣に就任していた坂口力だ。坂口は当時の省内の雰囲気をこう語る。
「判決が出るまでは静か。出てからは控訴すべしで官僚は一致団結です。熊本地裁ごときの田舎の地方裁判所がなにを言っているのかと、そういう空気も僕は感じました
(中略)

大物政治家の後押しで坂口厚労大臣と原告が面会
 原告団が語る療養所での生活をメモするために坂口はペンを走らせた。しかしその手はゆっくりとなり、やがて動かなくなった。涙がこぼれて、動けなくなったのだ。
 「ある女性のお話を今も覚えています。その方は中学生のころにハンセン病として診断されて隔離された。ある日、その女性は母さんに会いたくて、施設を抜けだして海を泳いで自宅に帰ろうとしたんです。しかし対岸にすでに職員たちが待ち構えていて、罰として施設内の監禁室に入れられてしまう。中学生の女の子がひとり寝間着1枚でそんなところに入れられて、1カ月間おかゆだけの食事だったそうです」
 当時、規則違反などを犯した入所者に対して、監禁や減食などの懲戒権が所長に認められていた。
 「赤ペンでメモを取っていたんですが、もうメモができんようになった。目が潤んできて……」 私にその話をしているときも思いだしたのか、坂口はハンカチを目に押し当てた。

逆風に見舞われた坂口厚労大臣の決意
 その出会いをきっかけに、坂口は「控訴断念すべし」という思いを固めた。5月16日の朝日新聞にこんな記事が掲載された。
《厚労相、控訴断念の意見 首相に週内進言へ》
 だが省内は坂口にとって逆風だった。坂口が法務大臣や官房長官とこの問題を話し合おうとすると、必ず役人が先回りして彼らにレクチャーしていた。
「僕が行くことがどこかから情報が漏れてるんですよ。霞ヶ関はすごい組織です。あのときほど役人が怖いと思ったことはない」
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指定感染症はハンセン病のdeja vu
コロナとハンセン病:差別という共通点

新コロバブルの物語
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