学ぶということ
「学ぶ」という行為は次のような単純なセンテンスに還元される。
「私には知らないこと、できないことがあります」
「教えてください」
「お願いします」
これだけ。
これが「学び」のマジックワードである。
これが言えない人間は永遠に学び始めることができない。
(内田 樹 階層化する社会について)
医者はマジックワードを知っている。そして毎日使っている。なぜなら、患者さんが答えを持っていて、医者は答えを持っていないからだ。だから医者は患者さんに教えてもらう。患者さんは、音声言語で病気の歴史を自分の症状を、診察・観察で伝わってくる非言語性メッセージで病気の状態を教えてくれる。
ジャーナリストは、警察官は、検察官は、マジックワードを知っているだろうか?使ったことがあるだろうか?
そもそも彼らは誰が自分達の教育者なのかを知っているだろうか?
そもそも新聞社や、テレビ局や、警察や、警察に、「教育」という仕組みがあるのだろうか?「人材育成」という概念があるのだろうか?
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