菜食主義と寿命の関係
(そんなもんがどうでもよくなった経緯について)


「菜食主義者はそうでない者に比べて長命である」エビデンスについて調べていたところ,

●菜食主義者で長命だったジョージ・バーナード・ショー(1856年7月26日 - 1950年11月2日 )のことを思い出してちょっと調べたところ→彼がダブリンで生まれ育ったアイルランド人であり,20歳でロンドンに移ってから死ぬまでアイルランドに戻ることはなかったことに気づきました.(てっきり生粋のイングリッシュと思い込んでいた)
アイルランド独立戦争は1919-21
●ジェームズ・ジョイス(1882年2月2日 –1941年1月13日)もダブリンに生まれアイルランド独立戦争の時代を生きた作家ですが,彼もショー同様に二十歳そこそこでパリに移ってからは,ダブリンに一時帰省することはあったものの,アイルランドに住まいを構えることはありませんでした.
●成人してからは生活の場としてダブリンを選ばなかったという共通点を持ち,アイルランド独立戦争を含めて同時代に生きた二人の作家でしたが,肝心の作品は全く違っていました.ショーは戯曲家・批評家としてロンドンを中心にもっぱらイングランドで活動しアイルランドを舞台にした作品は見当たりません.一方ジョイスは徹底的にダブリンにこだわったのはご存じの通りです.
●もちろん戯作や演劇批評という「地域に根ざした」活動に対する束縛と,小説という「国際的な」活動の自由度の差が影響したことは間違いありませんが,この「違いに共通する」のが「故郷に対する屈折した思い」ではなかったかと.
●ちなみに室生犀星(1889年8月1日-1962年3月26日)は,1910年21歳で上京しましたが,1926年に金沢へ戻り1932年までの7年間生活しています.(室生犀星年譜
と,そんなことをつらつら考えていると,菜食主義と寿命の関係など,もうどうでもよくなり,調べるのを止めました.

二条河原へ戻る