医療面接RPG

臨床に関するゲームだと,これまで,もっぱら生物学的診断関係で,おもちゃみたいなできあいのやつ.複雑な現実にはとても当てはまらないような単純な筋書きのものしかなかった.

我々が欲しいのはそんなもんじゃない.老いも若きも,学生もベテランも楽しめるやつだ.そんなものがあるのかって?あるさ,何十年やったって,「これでいい」ということがない医療面接をRPGにすれば,誰もが楽しめるじゃないか.

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「RPGツクール」に代表されるツクールシリーズ(エンターブレイン)はユーザーが手軽に触ることができるゲーム開発ツールだ。1992年に発売されたこのシリーズはバージョンアップを重ね、累計で百数十万本以上の販売実績がある。ゲームを作ってみたいと憧れる人がまず使ってみる開発環境だ。(中略)昨年12月に発売された最新の「RPGツクールVX」については、「ヤる人がヤったらとんでもねぇハイクオリティなRPGが作れる」とべた褒め。(17歳のゲーム開発入門ツール「RPGツクール」の功績と今後 日経IT PLUS 2008/6/27より)
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そう,私が何を言いたいかわかっただろう.RPGツクールで医療面接RPGを作るんだ.きっとできる.だって登場人物は原則二人だけで(もちろん母親と子供とか,本人と家族3人とかいう設定でもいいのだが),一つの部屋に座ってお話をするだけだから,こんな簡単なRPGはない.そうやって医療面接RPGができれば,いつでも,どこでも,誰でもが医療面接の練習をできるようになる.どうだ,凄いだろう.そう思ったら,あなた,作ってください.

医療面接RPGは,出来上がった作品ばかりでなく,それを作る過程に,より重要な意味がある.RPGを作る過程で,適切なシナリオを作成し,なぜそう尋ねるのか,どんな回答を予想するのか,その回答を踏まえてどんな対応をするのか・・・作成者自身がコミュニケーションの科学を学ぶことになる.

医療面接ばかりじゃない.病院管理RPGとか,医療危機管理RPGとかも作ったら,こりゃ面白いぜ.

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