OAの進展と査読

研究者は皆,業績をつくるためにインパクトファクターの高い投稿先を選び,論文を大量に書いていますよね。でも極端な話,研究成果を発表するのが目的ならば別にブログでもいいわけじゃないですか。ブログならお金も手間もかからず,読者も無料で読めます。でもそれじゃ駄目なのは,ブログ記事は査読を受けていないから。つまり,査読を受けていない研究は信用できないし,業績として認めるわけにはいかない。これが研究者コミュニティの総意だと思うのです。

 あるいは,電子ジャーナルの時代に入り,PubMedで検索して論文単位で読む時代に,なぜ雑誌という形態が価値を残しているのか。結局は雑誌の持つブランド力が重要であり,その土台には査読によって築き上げてきた信頼があるのですね。ではそれほど重要な査読を,今後どのように変えていけば現状にフィットするのか。査読の在り方を,アカデミア全体で再考すべき時期に来ているのではないでしょうか。佐藤 翔 オープンアクセスの進展と査読のこれから

既にお読みになった方も多いだろうが,インタビュー記事ながら,多くの研究者が関心を持っている問題をわかりやすく解説して,なかなかよくまとまっていると思い,ご紹介する次第.

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