同病相憐れむ

医者の中にも,マスコミと聞いただけで毛嫌いする人がたくさんいる.マスコミも医者も,”世間様”からしょっちゅう叩かれるという点は変わらないのだから,同病相憐れむという共感は生まれないのだろうか.

私は,取材を受けた時は,”新聞社の方々って,医者と同じで,何かというと叩かれて大変ですよねえ,その上,安い給料で忙しい中,一生懸命取材して,いい 記事を書いても,デスクに勝手に書き直されたり,ボツにされたりして,モチベーション落ちちゃいますよねえ”って,言うことにしてる.

宋文洲の傍目八目 マスコミの裏側をご存じですか”が,2007年2月10日,gooで人気記事のトップになっていた.医者を叩く人も,マスコミを叩く人も,結局は,自分を叩いていることに気づかないから叩けるのだろう.

以下抜粋
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 しかし、これはマスコミだけの問題かというとそうではないと思います。マスコミも商売であり、読者と視聴者がいて初めて成り立つものです。より多くの人 に読まれたり見られたりするニュースを中心に報道するのは、冒頭に挙げたように読者や視聴者の要望もあるからです。そうした報道姿勢を批判するのは、読 者、視聴者自身への批判とも受け取るべきところもあります

 冷静に考えると、現実ではマスコミに最も影響力を持っているのは読者と視聴者だと思います。それは企業が消費者の声に左右されるのと同じです。多数の読者の要望を配慮しながら、情報の取捨選択をしているなかでは、当然、すべての読者の要望を満たすことはできません。

 最近、健康情報番組で捏造が発覚したように、マスコミが無謬な善人でないことは明らかです。こうした捏造は今に始まったことではなく、これまで何度も明 るみに出ています。捏造はどんな企業にも許されないことですが、マスコミの流した情報を、無条件に受け入れる読者や視聴者も改めて自分たちに瑕疵はなかっ たのか考えてみるべきです。放送された翌日に、その商品品切れ状態にしたのは、マスコミではなく視聴者自身です。
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