マスク姿の政治家への質問
たとえ最終的にリーダーシップを担おうとしても、現在のアメリカの政権に対する信頼がはなはだしく損なわれてしまっているため、進んで追随する国はほとんどないだろう。「自分が第一(“Me First”)」がモットーの指導者に、みなさんは従うだろうか?
(ユヴァル・ノア・ハラリ 「
人類はコロナウイルスといかに闘うべきか――今こそグローバルな信頼と団結を
(原題:
In the Battle Against Coronavirus, Humanity Lacks Leadership
)」
「誰がマスクを必要としているのか?」こんな分かりきったことに、なぜ「激しい内部協議」が必要なのか?さらにそうして得た結論が「
病人に非ずともマスク着用を
」だと?「ホワイトハウスは愚か者の集団」だと世界中の笑いものになることを大統領閣下は覚悟したようだ(
トランプ氏、米国民にマスク着用を勧告 激しい内部協議の末 CNN 2020.04.04
)
4月1日新年度入りしてから、日本の国政を担う政治家達もマスクをするようになった。非常に不思議なことだ。今までマスクをしなかったのは、
「幸い自分は健康で、咳もくしゃみも出ない。そんな人間がマスクをしても予防のエビデンスがないことも知っている。だから自分がマスクをしていないのは、本当に必要な人に譲るため
」という、
日本人の美徳である譲り合い精神の発露
だとばかり思っていたのだが、それが役所の辞令と同様、新年度で180度変わってしまうとは・・・
まあ、この際、理由はどうでもいい。大切なのは、政治家達がようやく本来の敵役として登場してきたことだ。
政治家のマスクは自己中心主義の象徴
である、理由は何でもいいから、とにかく政治家にツッコミを入れることだけしか考えていない記者連中にとって、格好の攻撃材料ができたわけだ。
相手が首相であれ、官房長官であれ「
あなたのマスクは、本来はそれを本当に必要としている市民に譲るべきではないのか?
」 というのは、簡単な質問のように思える。しかし時節柄誰もができるわけではない。なぜなら、質問者本人がマスクを使っていないことが条件だからだ。
私はテレビジョンの受像器、そしてマスクも保有していないので、そのような質問がマスク姿の政治家に向けて出るかどうか、出るとしたら質問者は誰なのか、残念ながら検証できない。見付けた方は是非教えてもらいたい。
ちなみに花粉症持ちの私が最後にマスクを使ったのは、一昨年の春である。もともと香川県には杉が少なく、さらに昨年と今年は加齢により免疫力が落ちたためか、花粉症に対しては点鼻・点眼の外用で十分であり、この2年間マスク要らずで過ごしている。
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