今年7月,アメリカたばこ協会は,喫煙のために起こったミシシッピ州民の健康被害に対する賠償として州政府に対して36億ドルを支払うことで和解した。36億円じゃない,ドルなんだ.うまい話じゃないか.住専の6500億円の8掛けが取り戻せるぞ.
何もかもがすぐに太平洋をすぐ越えてくる時代に,日本たばこは,この和解を対岸の火事とは考えてはいられない.いざとなれば国が守ってくれるなんて,よもや考えてはいるまい.というのは,ニコチンは記憶促進作用があるそうなので,ミドリ十字の運命を忘れたくても忘れらないからだ.ましてや賠償金の規模がけた外れに大きい.永遠に非国民たる日本たばこは,総務長官を2週間たたないうちにやめさせた”国民”の力を決して侮ってはいけない.
残念ながら裁判の席で味方になってくれる勇気ある人間は見あたらない.医者というのは,常に勝ち馬に乗る癖がついているので,自分でこそこそたばこを吸いこそすれ,裁判の席で,”たばこと癌の関係は証明されていない”なんて言って集中砲火を浴びる度胸なんてあるわけがない.弁護士だって,手数料だけ取って負けるの覚悟でやっつけ仕事をするのが関の山だ.
白日の下の裁判ばかりじゃない.総会屋だって,証券会社から1億円恵んでもらうなんてけちな商売はもうやめて,”おたくは国民の健康を脅かす商売をなさっているようですな”てなこと言って,5000億円ふんだくることぐらいとっくに考えているだろう.