今の日医に必要なのは、たとえば、こういうことが日本医師会雑誌にできるか?という問い掛けなのですよ。爺さん達が集まって何をするかと思えば、どこの政党にすり寄るかなんて愚劣な議論に時間を費やしているばかり。
そこには職業人としての医師の誇りのかけらもない。だから、みんな、嫌になって医師会なんかに入らない。医師会員であることを誇りに思えないのなら、入るわけないでしょ。あれだけ普段から政治家に対して偉そうなこと言ってるのに、政治家に寄稿を求めることすらできないのならば、医師会の存在意義はどこにあるわけ?そういう情けない欲張り村に、誰が入りたいと思うわけ?
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【アメリカ】2候補が医学誌で論戦 医療保険改革めぐり Medifax
digest 2012/9/28
米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」電子版は26日、医療保険改革をめぐるオバマ大統領と共和党のロムニー候補の寄稿を掲載した。
ロムニー氏はオバマ政権の医療保険改革法を「官僚的だ」と批判。市場競争で保険価格を下げ、連邦でなく州の政府が具体的な制度を決定する柔軟な仕組みへの抜本的見直しを求めた。
一方、オバマ氏は読者である医師や看護師に「あなたたちの英雄的な仕事が国民を救ってきた」と語りかける戦術を採用。多くの患者が医療保険でカバーされるようになり、命に関わる治療が突然中断される心配はなくなったと強調した。11月の大統領選を前に同誌が2人に寄稿を依頼した。【ワシントン共同】
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それから、日本医師会雑誌をOnline openにしないと誰も読んでくれないよ。自分達が誇りを持って仕事をしていると思うのなら、自分達の主張をより多くの人に理解してもらいたいと思うのなら、なぜ、Online openにできない。商業雑誌だって、投稿者から金取って、Online openにする時代に、会員から高い会費取ってる日医がなぜ、Online openにできない?今時、何考えてるんだか・・・
「はじめてのおつかい政治」(*)で、松井道夫氏は、「母親は……国民とは言いたくない」と言っているが、裏を返せば、そして誰が考えても、母親は国民以外にはあり得ない。政治家が育たないのは「我々」の責任である。
二大政党政治が機能するためには、互いに競わせて育てる必要がある。それは母親たる「我々」の仕事である。野党の政治家が「影の○○相」とか偉そうに看板をぶら下げていても、実際に仕事には就いていないわけだから、On the Job Trainingが全く効かない。そういう未成熟な連中が政権を取れば、どういう惨状が待ち受けているかを、「我々」は嫌と言うほど学習した。
では、どうやって競わせるか?特に政権を取ったことのない連中をどうやって鍛えるか?その面倒な(実は面倒でも何でもなくて、とっても面白いのだが)仕事を誰がやるか?それがそれぞれの道の職業集団の責任だというのだよ。
日医が各党党首と厚生労働行政担当者に政策を寄稿させ、比較検討・採点して、一般市民にわかりやすく解説した記事を日本医師会雑誌に載せる。全く同様に日本学術会議(別に大学の学長会議でもいいんだが)が各党党首と文部科学行政担当者に公開質問状を出して、回答を集め、比較検討・採点して、一般市民にわかりやすく解説した記事をホームページで公開する。以下同様
診療報酬にせよ、研究費にせよ、銭勘定に血道を上げるばかりで、政治家に対する基本的な教育一つできないから、政治家に緊張感を持たせられないし・育てられないし、職業集団としても、一般市民からも個々の職業人からも無視・軽蔑されるのだよ。
研修医が指導医を教育せずして誰が育てるのか?学生が教授を育てずして誰が育てるのか?患者が医者を育てずして誰が育てるのか?あなたが政治家を育てずして誰が育てるのか?
*松井道夫 「はじめてのおつかい政治」はもうこりごり。日本経済新聞 2012/9/27 より抜粋
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5歳か6歳の幼児に母親が「しっかりお使いしてきてね」と言い聞かせ、黒子の監視がついたお使い道中を記録したものだが、手にさげた買い物袋からはポロポロと物が落ち、買ってきた人参はぐちゃぐちゃでチャーハンの具にしか使えないものに化けている。エンディングは必ず、母親の「初めてなんだもん、偉かった。じゃあ、ご飯にしましょうね」。その子も泣きながら「うん……しっかりやった」。何かいまの日本の政治に似ているような気がしてならない。この場合、黒子役は官僚だ。母親は……国民とは言いたくない。
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