多くの学校の入試問題は公表されている.また,国家試験でも,司法試験,公認会計士試験の問題は開示されている.しかし,医師国家試験の既出問題はこれまで公開されていなかった.これはなぜなのだろうか,何を根拠に非公開となっているのだろうか.そういう素朴な疑問から,学生達が動いた.その結果,内閣府の情報公開・個人情報保護審査会(会長:新村正人氏)への申し立てを経て医師国家試験の問題が開示され,入手可能となった.
医学教育振興センターは基本的には商用目的ではなく,情報共有の観点から件の情報を提供している.他の商用目的の法人は,より高い価格で同様の問題を販売予定という情報があるが,今の世の中,どこまで有料情報として差別化を図ることができるのか疑問である.学生達が,自分達で既出問題の解説書ぐらいすぐ作ってしまうだろう.
参考:テコム