DSMを巡るドタバタ

DSM-5を出したAmerican Psychiatric Association (APA)の派閥・主導権争いが表面化しただけです。現会長が「素晴らしい」、次期会長が「買うな!使うな!」ですからね。笑っちゃいます。
DSM-5 Officially Launched, but Controversy Persists

仮にDSM-5がこれまでになく酷い代物だとしても、精神疾患患者の死亡率は決して変わらないであろうことは、MeもVistaもWindowsユーザーを全滅させることはできなかった厳然たる歴史から容易に想像できます。

そもそもDSMのような操作性診断、いや、精神科診療、ひいては診療科の別にかかわらず、医者の診療行為自体が、患者の幸せに結びついているかどうかもわからないんだから、DSM-4と5のアウトカムの違いなんて、誰にもわかりゃしませんて。
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◇DSM-5は公式マニュアルではない
これまで精神医学の聖書とされてきた”精神疾患の分類と診断の手引(DSM)”の前バージョン第4版(DSM-4)をまとめた専門家がその最新バージョンDSM-5を酷評し、DSM-5での改訂は誤診や不要な治療を大量に生み出すだろうと言っています。
 https://asushin2.com/biotoday/LoginTop.do?articleID=57111

「もしDSM-5を使うなら、医師は用心した方が良い。DSM-5は公式マニュアルではなく、使用が義務付けられている組織に所属していないなら使わなくても問題ない。保険に必要なコードはネット上で無料に手に入る。」とAllen Frances氏は言っています。
National Institute of Mental HealthのディレクターもDSM-5を疑問視しており、もっと良い方法がある筈だと主張しています。DSMカテゴリーから距離を置き、症状ではなくバイオマーカーをより重視した研究へ方針を変えると彼は先月言っています。
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