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池田 正行先生
さて、今回、診断に難渋している症例についてご
意見を伺いたいと思いメールを差し上げました。
不躾な相談をお許し下さい。
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2○歳女性
主訴:全身疼痛・しびれ、歩行困難
病歴
201○年9月末より右下肢より始まる疼痛(電撃痛)を自
覚し、歩行するのが困難になってきてきた。電撃痛(5秒程度で収まる)はその後、右上肢、左下肢、左上肢と広がってい
き、10月2日には、四肢に持続的なしびれを自覚するようになってきた。同9月中旬から腰部を中心とした疼痛
も自覚していた。10月2日近医整形外科にて、腰椎MRI撮影され、腰椎椎間板ヘルニアの初期と診断。硬膜外麻酔を施行
された、その4時間後、激烈な腰痛と下肢脱力を自覚し、救急搬送される。救急搬送先の整形外科では、MRIで
腰椎椎間板ヘルニアの所見がないとし、頸髄症の疑いがあるとして、鎮痛薬、ビタミン剤の投与をされ帰宅。10
月8日に症状改善なく腰痛と手足のしびれのため、家で寝込んでいることを家族が心配し、当院神経内科を受診。身体所見と
しては、四肢の脱力(MMT3程度)および、四肢の深部感覚障害を認めた。膀胱直腸障害は認めなかった。同日入院とし、
入院後、頸髄症、髄膜炎(結核性含め)、脊髄梗塞、MS、NMO、CRPS、亜急性連合性脊髄症、脊髄癆、傍腫瘍性神経
症候群を疑って、血液検査(培養含む)、髄液検査、神経伝達速度検査、頭部造影MRI、脊髄造影MRIを始めとする検査
を施行したところ、特に異常を認めなかった。悪性腫瘍除外目的で撮影した、胸腹部造影CT検査にて、肩甲骨周
辺における異常血管分布を認め、血管外科を紹介したところ、海綿状血管腫など血管奇形による神経障害は考えにくいとのこ
と。
入院後は、安静と××の投与にて、四肢のしびれ
や深部感覚障害は改善したが、全身の疼痛は残った。ただ、歩行など日常動作はできるようになったために、今回の事は、後
脊髄動脈症候群の一種(脊髄造影MRI検査では異常を認めていない…)という説明で11月下旬に退院になった。
その他の追記内容
既往歴:1○歳に髄膜炎を疑われ、腰椎穿刺施行。そ
の後腰の違和感が残っている。
アレルギー歴:特に意識していない
婦人科歴:1妊0産 17歳時(DVを受けており、妊娠、
中絶した)
最近2年間はリスクのある性交渉歴なし
嗜好歴:たばこ20本/日、酒なし
職業歴:重たい荷物を運ぶ事が多い
という内容の患者様です。12月上旬の
外来受診では、症状が横ばいということで、「診断はなんですか?」と問われる状況です。こういった症例の診療を先生がお持
ちのようでありましたら、ぜひご教授頂きたいと思っております。また、お時間のある時にお返事頂けたらと存じます。よろし
くお願いします。
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