文部科学省・女性の社会参画支援促進事業:シンポジウム企画書
「科学・技術分野で女性研究者が活躍するための4つの条件」
ー男女共同参画の実現に向けてー
日時
:2005年3月26日(土)10:00~17:00
会場
:独立行政法人
理化学研究所
和光キャンパス 鈴木梅太郎ホール
和光市広沢2-1
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地図
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東武東上線・地下鉄有楽町線 和光市駅下車・徒歩15分
シンポジウムの趣旨
:
科学・技術分野で女性研究者が独立するためには、乗り越えなければならない様々な障害がある。男女共同参画社会の実現に向けて、女性研究者の場合にはどのような問題と解決策があるのか、現状把握と具体的な解決策について、検討・討議する場としたい。研究職は女性の進出の著しい分野であり、また日本の将来の発展にも欠くことのできない領域である。このシンポジウムでは、問題提起と解決策、他の分野にも共通の課題である、解決モデルを提供し討論する。
シンポジウムの内容
:
女性研究者が活躍するための重要課題として、次の4条件がある。
研究環境の整備:もっとも進展していないのが、この分野である。研究の場、研究費の確保、キャリアパスの実現など、特に任期制が雇用主流になると考えられる今後は、女性研究者の研究する権利を確保する意味でも、政策的対策が望まれる。職場の確保、研究費の確保のためには、女性研究者の占める割合を数値目標として設定する必要がある。
家庭・育児:家庭を持ち子供を育てることは人として普通の営みである。しかし、研究職は長時間労働を伴うため、研究を継続しつつ育児を可能にするための支援が必要である。働く女性に共通の問題として、また次世代を担う子供の育成の重要性を考慮した行政的支援が望まれる。
ロールモデルを見つける:10年後の自分はどうありたいのか、将来の夢を持つことは、歩むべき道を見つけることであり、毎日の励みともなる。
横の連携(ネットワーク)整備:女性研究者が情報交換するためのネットワークを作る。研究室の中で女性研究者は少ない。しかし、様々な場面で相談相手を必要とすることも多い。精神的な支援のためには、女性研究者の連携、情報交換およびメンター制度などの果たす役割は大きい。
右図は、以上の項目を模式化したものである。これらの議論をふまえて、さらにもう一歩の前進を計るために、ポジティブアクションの可能性などを含めた女性研究者の抱える問題点解決策について、パネルディスカッションを予定する。