算術平均 |
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算術平均(arithmetic mean)とは、相加平均とも呼ばれるな平均で、「平均」と呼ぶ場合にはこの算術平均を示していることがほとんとです。
式は \[\displaystyle A={\frac {1}{n}}\textstyle \sum \limits _{i=1}^{n}a_{i}={\dfrac {a_{1}+a_{2}+\cdots +a_{n}}{n}}\] です。
代表的な統計指数で、母集団が正規分布をしている場合には適切な指標となります。しかし、多くの臨床データは正確な意味で正規分布していることはあり得ませんので(正の数をとる年齢や臨床検査結果などは数学的な意味での正規分布は絶対に取りません)、正規分布に近い分布の場合は、便宜的に臨床的には算術平均を代表地として使用しています。しかし大きく外れている場合には、データを代表する値とは必ずしも言えない場合も少なくなく、特に、いわゆる「外れ値」がある場合には大きな影響を受けますし、歪度の大きい分布など明らかに非正規分布をしている場合などは算術平均よりも中央値などの値がデータを代表する値の場合もあります。親しみやすく、算出しやすい値ではありますが、データを代表する値であるかどうかの検討は常に必要です。とは言っても、基本的な統計指数の一つであることには間違いなく、多くのその他の統計指数も算術平均をもとに算出されているものが多数あります。
例えば、ある検査の健常人の平均値がA病院ではpa、B病院ではpb、C病院ではpcの場合、この検査のこれらの施設全体の平均は、この数値の算術平均
\[\displaystyle
A={\frac {p_{a}+p_{b}+p_{c}}{3}}\]
とはなりません。なぜなら、各施設で平均に算出した症例数が異なるためです。各施設の解析に用いた症例数を勘案した計算が必要になります。このため解析に用いた人数がA病院ではwa人、B病院ではwb人、C病院ではwc人の場合、
\[\displaystyle
A={\frac {(p_{a} \times w_{a}) + (p_{b} \times w_{b}) + (p_{c} \times w_{c})}{w_{a} + w_{b} + w_{a}}}\]
となります。
このような各要素の重み(この例の場合は、各医療施設の患者数)を勘案した平均(算術平均)を加重平均または重み付き(算術)平均と呼びます。
一般式は
\[\displaystyle
A={\frac {\textstyle \sum \limits _{i=1}^{n}(a_{i} \times w_{i})}{\textstyle \sum \limits _{i=1}^{n}w_{i}}}\]
です。
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