自己赤血球感作症候群 |
Gardner-Diamond症候群とも呼ばれる疾患です。女性に多い疾患で、局所の疼痛および灼熱感とそれに続いて主に四肢に生じる疼痛を伴う原因不明の斑状出血を特徴とする疾患ですが、凝固検査や血小板機能検査などでは異常は認められません。精神的ストレスを起因として発症する場合も多く、心因性紫斑病(psychogenic purpura)とも呼ばれます。病態機序は解明されていませんが、血管透過性の更新に伴う紫斑と推定されています。
0.1mLの自己赤血球または赤血球基質を皮内注射すると、注射部位に疼痛、腫脹、硬結が生じることがあり、この結果から組織内への赤血球の逸脱が関与していることが示唆されています。自己赤血球感作症候群(autoerythrocyte sensitization syndrome)という名称もここからきています。
患者は背面など手の届かない部位の紫斑は少なく、一部の患者さんは意図的に紫斑を発生させる患者もいます。
診断は慎重な病歴聴取(紫斑出現前にストレスがなかったかなど)や身体診察が重要です。凝固系の検査は正常です。
治療は主に精神医学的な治療で、輸血などは必要ありません。
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