採血管準備システムは長瀬産業のULシリーズ採血管搬送システムはシグマ精機の
製品である。I型とL型の2つのシステムを1つのサーバーが管理している。
この2社が採血室総合システムを完成させた。
患者呼び出しシステムや採血台へ番号表示板を設置、患者待合室へのモニター設置と、全くの人手で行っていた部署が
このシステム化によって、自動化近代化システムへと生まれ変わった。

結果報告時間の短縮のためにはライン内だけを高速化しても無意味である。
臨床から見てどうなのかを考慮すべきである。
極端に言えが搬入後1分で結果を出す分析装置がある。しかし検体搬入まで
1時間かかっていれば、臨床からみた結果報告時間は1時間1分である。
つまり、この1時間をいかに短縮するかで、導入効果も大幅に変わってくる。
旧搬送システムでは採血後の検体は搬送ラインまでの搬入を人的搬送で行っており、
そこには専属の運び屋をおかなければならず、他の仕事が入った場合には不在に
なりがちであった。この時の放置時間はかなりのものであり、懸念事項の1つでもあった。
今回はこの放置時間を無くすため、採血後の検体は採血者が自分でラインに
搬入する
システムとした。写真その1その2
採血者の 手元のモニター には採血患者の諸情報を出し、画面操作により検査依頼や
バーコードラベルの再出力も行えるようになっている。
また、画面はタッチパネルである。


患者呼び出しについて
1つの画面を2個に分割し、左右の採血者が共同利用するようにしコンパクト化をはかっており、
画面上部の黄色いマークをタッチするとバーコードが張られた採血管と患者の採血待ち番号が
出てくる。この時点で採血台上部の患者呼び出し表示板に番号も表示される。
画面上には採血管の種類、本数、患者属性が表示される。また、頻繁に依頼の無いような
採血管用にはバーコードラベルだけをだし、採血者が手で貼るようにしている。


採血後の検体の流れ
採血管準備システムと採血台を結合させ、そのなかに搬送ラインを通してしまい、1本ずつのホルダーに検体を差し込むと自動で進んでいくようになっている。
これにより、理論上では放置時間がゼロになった。
また、導線を確保するため、搬送ラインとは自走車で結合させる事とした。