病院機能としての搬送システムの運用

○杉岡陽介 真重文子 下坂浩則 中原一彦 
    東京大学医学部付属病院 検査部


【はじめに】
迅速結果報告体制の確立のため、近年さまざまなシステムが各病院で採
用されその筆頭ともいうべきシステムが搬送システムである。しかし一歩運用を誤る
と導入効果は部内だけとなり、本来の目的である診療サービスの向上は期待できない。
今回、当院において病院機能として稼働している搬送システムについて報告する。

【診療体系】
入外ともオーダリングを採用し外来においては予約診療および診察前検
査が確率されている。検査依頼のある全ての外来患者は診療予約時間の1時間前に検
査部中央採血室で採血を行えば、予約時間には当日の検査結果により医師は診察が可
能である。なお中央採血室後部には搬送ライン搬入口を設け、採血後検体放置を無く
しすみやかに処理される。

【平均報告時間】
搬送に搬入後平均報告時間および、検査部受付後の採血採尿を含め
た報告時間を表に示す。

搬送内での迅速化と搬入までの時間縮少が結果報告時間を左右する。

【搬送の有効活用】
予約診療体系に伴い診察前検査を検査依頼のある全外患者を対象
として実施している。有効活用のためには、ライン内だけではなく、検体採取や搬入
といった搬送搬入前の時間を縮小しなければ報告時間は短縮しない。したがって採血
ピーク時間の内部運用変更による採血待ち時間縮小、採血後検体放置時間を無くし迅
速に検体を搬入する、外来優先搬入、生化検体をライン上で待機させ凝固待ち時間の
自動化などの運用変更を行いさらなる迅速化を達成した。また導入による省力化によ
り新規検査開始、部内増強等を行い、診療サービスにも貢献している。

【まとめ】
使用する側の意思がバッチ的感覚で運用を考慮するならば、搬送導入のメ
リットは少ない、診療体系の変革を主眼とした病院機能を検査部側から提案する手段
としての搬送の構築が必要である。また搬送導入後の運用は、搬入前の迅速化、検体
処理のリアルタイム化も必要条件である。診療に対し貢献度の少ないシステムでは、
リプレイスは難しいであろう。
      連絡先 03(3815)5411  内線(5010)
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