日本性感染症学会第31回学術大会

会長挨拶

日本性感染症学会第31回学術大会開催にあたって

 日本性感染症学会第31回学術大会を開催するにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。
 近年、WHOが警告を発している淋菌の薬剤耐性化、わが国における梅毒感染者の顕著な増加などをはじめとして、性感染症の蔓延、難治化は危機的状況にあります。このような状況下で日本性感染症学会第31回学術大会を開催することを大変名誉なことと考えると同時に、今後の性感染症の蔓延防止に少しでも寄与しなければならないという責任を痛感しております。本学術大会も今回第31回を迎えます。東京慈恵会医科大学で開催させていただくのは、第6回(1993年)の新村眞人、第20回(2007年)の小野寺昭一、そして第24回(2011年)の本田まりこ以来4回目となります。
 本学術大会のテーマは「性感染症の予防を再考する」とさせていただきました。私の恩師であります小野寺昭一が開催しました第20回の学術大会では私が事務局長をさせていただき、そのときのテーマが「性感染症の予防」でした。以来11年、淋菌感染症あるいはクラミジア感染症の報告数は減少した一方、先に述べましたように性感染症は常に変貌を遂げております。このように常に変貌する性感染症の蔓延予防には今までにない多方面からのアプローチが必要です。性感染症の情報を小学生から大人までどのような内容をどのような手段で発信するのか、性感染症患者のパートナーにはどのように伝達し医療機関への受診を促すのか、性感染症の迅速診断はどこまで進歩し、今後どのような展開をみせるのか、といった課題を本学術大会では見つめ直し、次世代への橋掛けになれればと切に願っております。
 会場となりますのは東京慈恵会医科大学の新橋校です。羽田空港や東京駅からは比較的アクセスが良く、近くには宿泊施設も多いため参加していただくのには便利かと存じます。また、今回は例年より少し会期が早く、11月24日(土)と11月25日(日)の2日間の予定です。多数のご演題のご応募と多数の会員の皆様のご出席をお願い申し上げます。

2018年1月吉日

日本性感染症学会第31回学術大会
会長 清田 浩
東京慈恵会医科大学葛飾医療センター泌尿器科

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