先端バイオイメージング支援プラットフォーム (ABiS) がGlobal Bioimaging(GBI)に参加します
新学術領域研究 学術研究支援基盤形成
先端バイオイメージング支援プラットフォーム
研究支援代表者 狩野 方伸
先端バイオイメージング支援プラットフォーム (ABiS) は、生理学研究所と基礎生物学研究所を中核機関として、各種の先端・特殊イメージング機器を運用している国内の20の大学・研究機関から構成され、光学顕微鏡支援、電子顕微鏡支援、磁気共鳴画像支援、画像解析支援、トレーニングにより、我が国における生命科学を包括した先端イメージングの支援を行うことを目的として活動をしています。
海外では、欧州諸国を対象としたバイオイメージング関連施設のネットワーク組織であるEuro-Bioimaging (EuBI) が設立され、国を超えたイメージングネットワーク構築によって国境を越えて協力する体制が整備されています。その活動はさらにGlobal Bioimaging (GBI) プロジェクトとして、欧州のみならずインド、オーストラリア、シンガポール、南アフリカ共和国、カナダ、メキシコ、アメリカ合衆国が参加することで世界へと広がり、地球規模でのバイオイメージングの国際連携、ネットワーク構築へと進みつつあります。
これまで基礎生物学研究所は、GBIが毎年開催するExchange of Experience (EoE, 実績・経験に基づく意見交換のための実務者会議) にGBIのサポート機関として参加し、情報交換を図ってきました。この度、ABiSが日本のバイオイメージングネットワークの代表として正式にGBIに参加することとなり、去る9月15日、EoE III(オーストラリア・シドニーで開催)において調印式がおこなわれました(写真)。
この国際連携によってABiSが国際標準を満たすレベルまで支援の質を高め、さらに国を超えて新しい観察・解析手法を共有することが可能になることが期待できます。また、イメージング施設のスタッフや若手研究者のためのトレーニングコース開催やキャリアパスに関する議論、データ共有システム構築や産学連携推進、バイオイメージングの将来に向けたグローバル戦略の策定など、日本のイメージング分野の活性化につながる国際連携が期待されます。
再来年のEoE Vは日本がホスト国となり、秋に岡崎で開催予定です。
調印式にて、ABiS事業の中核機関の実施責任者である井本敬二生理学研究所所長と山本正幸基礎生物学研究所所長の署名によるEuBIとの学術交流協定締結文書を持参した上野直人教授とGBI代表のJan Ellenberg博士。