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西穂高岳・前穂高岳の春山合宿

ザイテングラードを登る登山者の列が蟻のように見える

  2012年4月28日快晴。上高地から入山、岳沢にベースキャンプ(BC)設営。
  2012年4月29日快晴。BCから西穂高沢経由で西穂高岳往復
  2012年4月30日雲り。BCから奥明神沢経由で前穂高岳往復、上高地へ下山。

30日は午前3時起床。4時半にヘッドランプで行動を開始。午前11時にはBCに帰還した。
今回の登山は、愛知県山岳連盟に所属するチーム猫屋敷の春合宿として企画された。リーダの山口貴弘さん(38歳)から親切な歩行指導に敬服した。登りでキックステップがいい加減だと、「もっとしっかり蹴り込んで!一歩一歩確実に!」と檄が飛んだ。下山はさらに注意深く、全員の歩き方に気を配って、我々の横に付き添うように一人一人の歩幅や両足の間隔などを観察しつつ、その場で問題点を指導してくださった。アイゼンの爪全体で雪面に足を降ろすべきこと。急斜面のサイドステップでは山側のアイゼン歯を蹴り込むこと。微に入り細に入り、安全な歩き方を懇切丁寧に指導をしていただいた。最後に奥明神沢の途中から尻セードで一気に岳沢小屋付近まで滑下りたのはじつに楽しい想い出である。山口さんが雪面で足を交差させながらサイドステップで下る姿は、まるでバレリーナのように美しい。「美しい」と感じる背景には、おそらく力学的にも合理性があるのだろう。体力の消耗もすくなく、合理的であるが故に高速で下山できるのだろう。

三浦 裕


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(Last modification May 8, 2012)