名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療班

名古屋市立大学蝶ケ岳ボランティア診療所へ感謝状

 

2005年11月26日、北アルプス南部地区山岳遭難防止対策協議会創立50周年を記念した会で蝶ヶ岳ボランティア診療所(太田伸生代表、勝屋弘忠診療所長)が受理した感謝状;2007年3月2日、市町村合併で遭難防止対策協議会本部が豊科警察署から松本警察署に移管されたことを機会に、山小屋と、そこに併設されている診療所へ感謝状が渡された:東邦大学医学部卒後臨床研修/生涯教育センター長 野中弘一教授(西穂高岳)、日本大学医学部 原田智紀先生(徳沢診療所)、信州大学大学院医学研究科スポーツ医科学分野 能勢 博教授(常念岳診療所)と蝶ヶ岳ボランティア診療所(津田洋幸代表、森田明理所長)が受けた。

3007年3月2日松本警察署にて

蝶ヶ岳ボランティア診療所には毎年100名前後(2007年は163人)の患者さんが訪れる。自力で下山できない重症例は長野県警のヘリコプターによる救出を御願いしている。蝶ヶ岳の稜線などで動けなくなった遭難者から警察へ救助の連絡が入ると、現場に近い蝶ヶ岳ヒュッテに駐屯している救助隊員に出動要請が出ることもある。このような緊急出動は年に数件発生する。診療班は正規の山岳遭難救助のトレーニングを受けていないので、二重遭難の危険を避けて原則的には診療所に待機している。しかし状況によっては、医師、看護師、学生らも点滴や酸素ボンベをかついで現場に急行して患者の救出を援助する。2006年には常念岳手間の鞍部まで片道3時間程度の所まで医療班が野外救援に出動した。参加医師の中には、登山途中ですれちがった見知らぬ老人が、夕方になっても山頂のヒュッテに到着しないのを心配して、再び山を途中まで山小屋のスタッフと降りて、その老人を頂上まで担ぎ上げたような事例もある。夜には食堂を使って登山客のために雲上セミナーと称して、学生が中心となって高山病予防法などのテーマで、啓蒙的セミナーを開く。セミナーの後に学生、医師、看護師が血圧測定、酸素飽和度測定をし、深呼吸法や水分摂取法の指導で高山病予防する実地指導をしている。

三浦 裕
名古屋市立大学蝶ヶ岳ボランティア診療班運営委員長
名古屋市立大学医学部分子医学研究所分子神経生物学(生体制御部門)准教授


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(Last modification, August 19, 2007)