漢喃研究所の漢字・字喃古典籍の根幹は、フランス統治時代の極東学院が収集・整理した書。しかしその一部が、元は極東学院図書館だったベトナム社会科学院通信研究所図書館に、まだ残されているとNGUYEN THI Oanh氏からうかがった。そこで氏にお願いして案内していただいた。ハノイの中心部にあり、左写真は正門。右写真は受付カウンターで、緑ドアの後方は蔵書カード室。
左写真は工具書の部屋で、昔の様子がうかがえる。当図書館の現蔵書目録はないので、旧仏極東学院図書館時代の目録で今ここに所蔵される書を調査したが、すべて清末〜民国時代および明治前後に刊行された漢籍(一部和書)で、ベトナム刊や写の漢籍や越籍は見あたらなかった。それらの書は、やはりほとんどが漢喃研究所に移管されていたことが了解された。写真右は当図書館の主任とNGUYEN THI Oanh氏。