今回の韓国調査で宿舎の予約やビザ用の招聘状発行等とてもお世話になっているのが、下写真左のChang Il moo(張日武)ソウル大薬学部教授。今年60歳だが、科研費の共同研究で93年頃に東京で知り合った。のちソウルや北京での会議で会ったり、手紙を交わすなどもう十年のつきあいになる。bioHerbというベンチャー企業を手がけ、最近は『東洋医薬科学大典』全6冊を出版するなど、相変わらず活発な研究を続けている。酒も音楽(ドラムをたたく)も好きなスモーカーで、ソウルの兄貴という気がする。
数日前に宿舎の部屋に電話をもらい、今度の日曜に一緒に夕食しようと誘われた。むろん毎晩ひまな私に異存などない。この夜、しっかり飲むつもりのChang教授は自分の車ではなく、わざわざタクシーで宿舎まで迎えに来てくれた。案内されたのはソウル中心街にある寿司と大書された日本料理の店。車の中で魚市場の店では美味い刺身が食べられるんだってねー、と私がネットで仕入れた情報を話したせいかも知れない。
メインは上写真右の刺身で、まさしく鯛と平目の舞い踊り。さらに中央に極上のトロ、その左上は平目の縁側だったような。これが半分近くなくなると貝やウニなどの刺身が付け足され、またコノワタを使った小料理も出て、本当に堪能できた。
最後に鯛のお頭焼きが出て、上写真右はそれを女将がバラしてくれている。やはり生ものの後は焼き物で締めるのがいい。とても美味かったが相当に満腹で、一口しか食べられなかったのは残念。お代わりの刺身なしで、これでお茶漬けにしたかった。ところでChang教授はウイスキーのon the rock派で、今日は上写真右のバランタイン17年を持参し、二人で七割ほど空けた。が持ち帰らないで、置いておくという。来韓直後に付属病院の上のレストランでお昼をご馳走になったが、ジョニーウォーカーのブルーラベルが店に置いてあり、aperitifといって勧めてくれた。いったい何軒の店に彼はウイスキーを置いているのだろう。