ソウルのアサリうどん(2003年2月22日)
ご飯付き4000won(約400円)
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 この日は土曜日。奎章閣は閉館だし、特に忙しい用事などない。だから前の晩は部屋でしこたま韓国焼酎を飲みながら、耳慣らしにテレビ時代劇を見ていた。朝ゆっくりと起き、ゲストハウスの全自動洗濯機で一週間の下着やズボンなどを洗い、午後は街の様子を見に出てみた。

 あいにくの雨天で長く外にいるのはいやになり、近場にすることにした。まず下界の地下鉄Nak Seon Dea(落星岱)駅まで下り、そこから露店の多い裏道を通って隣のソウル大駅まで歩いてみた。かなり空腹で、B級グルメの私の口に合う店ないかと歩いた。しかし店に書いてあるハングルは判読不能だし、窓などが磨りガラスの店が多く、中の様子がよく分からない。ソウル大駅を過ぎたラブホテル街の一角で、うどん風の写真を出している店があった。ちょうど若いアベックが入って行く。これなら大丈夫だろうと、入ってみた。韓国には日本の「うどん」そっくりのがある、とネットで知っていたせいもある。

 店内の壁にあるメニュー写真も3種しかなく、ためらわず「うどん」の写真を指さし、give me this oneなどと注文した。見ているとアベックには大きなドンブリで出てきて、それを二人で小鉢に取って食べている。これが出てきたら食べきるのは無理かなー、などと心配したが問題なかった。下写真のように一人前のドンブリで、日本の大盛りの量だが、ちょうど私には適量だった。

 上写真で分かるように、麺は恐らく手打ちで、シコシコと腰があった。具はアサリ・カキ・ネギ・春菊、スープはアサリ・カキのダシがよく出た塩味で、すべて問題なし。ズルズル食べていると、店のオバサンが何か言いながらご飯を一杯くれる。よく分からないけど。「カムサニダ(正しくはカムサハムニダでした)」と一つ覚えを言い、これもいただいた。

 どうも大衆食堂には食べ放題のキムチがあるのが普通らしく、下写真の黒い壺がそれ。右後の冷やした水を飲むのが左手前のステンレスコップ。これと同型のは大学の食堂でも使っており、熱いお茶(お焦げ茶?麦茶の一種?)もこれで飲むが、指が熱くなるので学生達は水を混ぜて飲んでおり、私もそうしたら問題なかった。ドンブリ右の小皿二つはキムチを取るのと、アサリの殻を入れる皿だろう。右端のステンレス容器には唐辛子・ネギ・ゴマ入り(たぶん)醤油味タレが入っており、お好みでうどんに入れる。

 私がここに入ったのは偶然の正解で、どうも韓国うどん(カルグクス)の海鮮味専門店らしく、後から来た客も皆これを注文していた。学食の味は日本と同じでつまらないが、やはり大衆専門店は違う。感激するほどではなかったが、味・値段・満腹感は十分に満足いった。近くに行ったら、また食べよう。