ババリア名産−豚脚料理(2002年8月26日)
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 明日午後の飛行機で日本に帰るので、今晩はドイツ最後の夜。また他の中国人研究者は観光に出かけていて、ミュンヘンには鄭さんと私しかいない。それでは二人で何か美味しいものを、といういつもの話になった。鄭さんと私の共通の好物は豚足だが、ここババリアには似た料理があり、鄭さんは一度食べたことがあり、トロリとして頗る美味いという。それを聞いたら食べたくなるのが人情だろう。しかし鄭さんは1年ほど前に食べに行ったことがあるだけで、その料理の名もレストランも場所も覚えていない。Unschuldさんも今は実家に帰っていてここにいない。

 しかし鄭さんには方法がある。ドイツ各地にいる中国人ネットワークに順に電話をかけ、ついにその料理はSchwein Haxenということが分かった。後は簡単。有名な料理なので、市の中心街で誰かに訊けば大丈夫という。確かにそのとおりで、この料理が食べられる店はすぐに見つかった。市の中心街Marien Platz東側にあるレストランStraubinger(Tel:089-2323-830)で食べることにした。下写真は鄭さんが食べるところを撮ったのだが、カメラを意識して妙に緊張している様子が面白い。

 出て来た問題の豚脚料理は下写真左右で、一皿9.7Euroとそんなに高くはない。英文メニューの説明に“Knuckle of Pork on a darkbeer Sauce, served with Sauerkraut and our famous Straubinger bread dumpling”とあったが、確かにソースはダークビールを使ったような色だった。なお私が飲むのに注文したのも、上写真のように偶然ダークビールだった。付け合わせのサワーキャベツはかすかにセージ(?)が効いていて、柔らかくて上品だった。面白かったのは下写真で団子のように見える“Straubinger bread dumpling”で、これは初体験の不思議な肉まぜパン(どうも蒸してから茹でてある)で、食感・味ともに筆舌しがたい。

 さて主賓の豚脚Schwein Haxenだが、下写真左のように肉だけで数百グラムほどボリュームがあり、この一品で二人とも充分に満腹になった。私のみるところ恐らく豚の下腕で、皮付きのまま数時間ゆで、塩コショウしてオーブンで焼いたものらしい。それを開いたのが下写真右で、想像いただけるように肉は口の中でとろけるほど柔らかく煮え、皮はパリパリと香ばしく、ソース・付け合わせとの組み合わせも悪くなかった。ただ肉とソースにスパイスがほとんどないせいか、かなり食後もたれた。