医療改革にまつわる素朴な疑問

これまで社会主義にどっぷり漬かってきて,護送船団,横並びにすっかり慣れてしまった日本人を,どうやって市場原理礼賛派,資本主義万歳に変えていくのだろうか?どんな成算があるというのだろうか?平壌にマクドナルドを出店する方が余程簡単ではないのか?

これほどまでに反米主義感情が高まる中で,米国の医療制度が素晴らしいと言っても,反発を買うだけではないのだろうか?

合衆国の医者は,なぜ6人に一人の無保険者を放置するのだろうか?合衆国の医療はpatient oriented,patient firstではなかったのか?その患者とは,診療行為を買ってくれる購買力のある人だけであって,金がなければ,患者とみなされないのだろうか?

そう考えると,日本医師会の混合診療反対が,ドンキホーテの愚直に見えてくる.言っていることは正しい.しかし,悲しいかな一般市民の理解を得ようとするやり方が拙い.事態を打開するのは簡単なのだが.広報担当に私を使いさえすれば.

一方で,日本の医療サービスでは,フリーアクセスが保証されていると誇らしげに語る人たちは,そのフリーアクセスの意義について考えたことがあるのだろうか?建物にたどり着くことの自由度と,その建物の中でどういう待遇を受けるかどうかは全く別の問題だということを,誰もが知っている世の中で,移動の自由だけを強調しても,もはや誰も信用しない.

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