失敗知識データベースの医療への応用

2005323日から科学技術振興機構が,2011年4月からは畑村創造工学研究所が提供している,失敗知識データベースがカバーしてるのは,機械,材料,化学物質・プラント,建設といった,工学・理学系だけで,医療や生命科学は含まれていない.これでは,医者や生命科学者が,理学・工学系の研究者から馬鹿にされても反論できまい.

医療事故防止のためには,あなただって,この種のデータベースが必要なのはわかっているはずだ.どこかの役所に任せていたら,百年河清を待 つが如しであることもわかっているはずだ.だったら,科学技術振興機構から研究費をとってきてやればいい.理学・工学系でやっているのに,人の命がかかっ ている医学系でやらないって法はないでしょうが.そう言えば,湯水のように研究費がとれる.

医者じゃない人だって,折角育てた培養細胞の皿にカビが生えたり,MS-GCの妨害ピークに悩まされたり,データ捏造を見抜けなかった り,これまで何回となく同じ悲劇が繰り返されるのを,目の当たりにしたり,実際に自分で被害に遭うしているだろう.そんな時,失敗知識データベースから, 生命科学研究室管理学が生まれれば,どんな機器よりも,どんな研究費よりも,効率よく研究に貢献するに違いない.

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