雨が少ないグラスゴー

グラスゴーでは年中雨ばかり降っているからさぞかし降水量が多いに違いないと思い込んでいる人が圧倒的に多いだろう.しかしその考えは間違っている.全然違う.グラスゴーの年間降水量は990ミリであり(Glasgow Street Finder Color Atlas 1995, Bartholomewの記載),これは日本でも最も雨が少ない中央高地地域である松本1067ミリ,あるいは瀬戸内の高松1199ミリよりも少ない.グラスゴーはスコットランドでも雨の多い西海岸に属するから,スコットランド東部では降水量は更に少なくなる.ちなみに東京の年間降水量は1460ミリ,雨が多い三重県の尾鷲では4118ミリにも達する.

ではなぜ雨が多いように感じるかというと,やはり年中のべつ間もなくだらだら降るからだろう.月降水量で見ると,グラスゴーでは最高は12月の107ミリ,最低は3,4,6月の61ミリで,最高月は最低月の1.75倍にしかならないが,松本では最高が6月の161ミリ,最低が1月の36ミリで,最高月の降水量は最低月の4.5倍にもなる.(日本のデータは1987年の理科年表による)

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