メールでの医療相談はやっていません

見ず知らずの医者にメールで医療相談をする前に,自分がどんな危険なことをやろうとしているか,考えたことがありますか?

1.病名や病状を含む個人情報が漏れる危険は?
2.適切でない助言が悪い結果を生む危険は?

たとえ,あなたと,回答する医師の両方に何の悪意がなくても,こういうリスクは必ず伴います.

そもそもメールで何がわかると言うのでしょう.診察室で実際に会って話をして診察を受ける時の何十分の一か何百分の一かの情報で,大切な命のやりとりの判断ができると考える質問者と回答者の双方とも,正気の沙汰とは思えません.

ネットで医療相談が可能と考えている医者にせよ患者にせよ,人間を診ずに病名だけで判断できるという錯覚に陥っているのではないか.そう危惧しています.少なくとも私は,自分の命のために必死で相談してくる患者さんに対して,文字だけで自信を持ってコメントできるほど,自分が名医だとは思っていません.

上記の意見は1996年に私がホームページを作り始めた時に 掲載したものです。それから四半世紀近くが経ち、「オンラインで初診までできるようにする」と政治家が自慢するような世の中になりました。相変わらず脳天気な連中です。→初診もオンラインだと?
そこで、 四半世紀前と今で、何が変わったのか・変わらないのかを明らかにするために、下記に改訂版を掲載しました。(2020/10/12)

オンラインでの医療相談もやっていません

見ず知らずの医者にオンラインで医療相談をする前に,自分がどんな危険なことをやろうとしているか,考えたことがありますか?

1.病名や病状を含む個人情報が漏れる危険は?
2.適切でない助言が悪い結果を生む危険は?

たとえ,あなたと,回答する医師の両方に何の悪意がなくても,こういうリスクは必ず伴います.

そもそもオンラインで何がわかると言うのでしょう.診察室で実際に会って話をして診察を受ける時の何十分の一か何百分の一かの情報で,大切な命のやりとりの判断ができると考える質問者と回答者の双方とも,正気の沙汰とは思えません.

ネットで医療相談が可能と考えている医者にせよ患者にせよ,人間を診ずに病名だけで判断でき るという錯覚に陥っているのではないか.そう危惧しています.少なくとも私は,自分の命のために必死で相談してくる患者さんに対して,映像だけで自信を 持ってコメントできるほど,自分が名医だとは思っていません.