巨塔の色は白だけじゃない

いまだに「白い巨塔」かよ。アナクロ新聞が。どうして「法服の王国」を避けるんだよ! オラオラ。
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大学病院 厚労省、院長選挙禁止へ「派閥争い、患者不在」 毎日新聞2017年3月3日
http://mainichi.jp/articles/20170304/k00/00m/040/179000c
厚生労働省は、全国の大学病院の院長選出に関し、教授会などでの選挙を禁止する方針を決めた。学内での派閥争いが影響して医療の安全確保に指導力を発揮できる人材が登用されていないと判断した。外部有識者らによる選考委員会を設けるなど選考過程の透明化の義務づけを盛り込んだ医療法改正案を今国会に提出し、2017年度中にも施行する。
 大学医学部の人事の多くは教授会の選挙で決まる慣例で、山崎豊子さんの小説「白い巨塔」(1965年刊行)で描かれたように、かつては金銭での買収工作など激しい権力争いがあったとされる。院長の任命権は本来、学長にあるが、追認するだけになっている。
 群馬大病院で10年以降、腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた患者が、相次いで死亡するなど大学病院での重大事故を受け、厚労省は昨年、有識者を交えて大学病院の組織のあり方を検証。院長選出が「学閥」などに左右され、必ずしも能力を反映する結果にはならないと指摘された。全国の国公私立80大学病院のうち防衛医大を除く79病院を対象とした文部科学省の調査(15年)では、51病院が院長選を実施していた。
 医療事故のあった群馬大と東京女子医大を除く78病院は、高度な医療を提供する「特定機能病院」に指定され、診療報酬が優遇されている。医療法に基づく指定要件を見直し、選考過程の改革を求める。具体的には、院長の選考基準の中に「医療安全業務の経験」や「指導力」を明示して候補者を募り、外部有識者を含めた選考委に諮るよう求める。最終的には学長が決定し、選考理由も明らかにする。
 厚労省幹部は「大学病院は、出身大学でいがみ合うなど、まさに患者不在。高度な医療を提供することで、診療報酬を優遇しているのだから、嫌な同僚とでも組んで、共通の敵である病気と闘うべきだ」としている。医療安全に取り組むNPO法人「ささえあい医療人権センターCOML」理事長の山口育子さんは「病院長はこれまで内部の事情で決まっていたため、医療安全を理解していない人もいてリーダーシップも弱かった。人選の理由や過程を透明化すべきだ」と話している。
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一般市民としての医師と法