個別化医療におけるLDTの規制

レギュラトリーサイエンス研究でも重要な分野の一つとして、我々は特にPersonalized medicineの規制について焦点を当てて論文を発表してきた。中でも個別化医療医薬品と組み合わせて用いられるコンパニオン診断薬の規制については数多くの問題点が議論されている。米国では、FDAによる規制の対象外となっているLDT(laboratory-developed tests)の扱いが問題となっている。
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個々の施設が独自に開発して単独でする検査の監視強化が必要/FDA Biotoday 2015/11/20
病院や検査所が単独で作って自前で実施する検査(LDT;laboratory-developed tests)が間違った結果を示して患者を害しうる、または既に 害しているとの懸念を背景にして米国FDAはそれらLDT検査の適切な監視が必要と言っています。製造会社で作られて多くの施設に流通して使われる診断検査は米国FDAに規制されていますが、これまでLDTは単純であまり実施されていなかったのでFDA規制のおよそ対象外となっていました。しかし最近になってLDT検査は複雑になり、一般的な病気の診断や治療方針の決定にも使われるようになってきました。また、全国的に販促されるLDTもでてきました。高い偽陽性を示すライム病や百日咳の検査などの問題ありとされる20のLDT検査についてFDAは言及しています。

FDA Says More Regulation Needed on Lab Tests
http://www.wsj.com/articles/fda-says-more-regulation-needed-on-lab-tests-1447720337
The Public Health Evidence for FDA Oversight of Laboratory Developed Tests: 20 Case Studies
http://www.fda.gov/AboutFDA/ReportsManualsForms/Reports/ucm472773.htm
FDA Seeks to Regulate Lab-Developed Tests
http://www.jwatch.org/fw110870/2015/11/17/fda-seeks-regulate-lab-developed-tests

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