依存の否認としての非難

△△の存在意義を一番確実に知る方法は、△△が存在しない状態を想定することです。この手法の有効性を検証するのは簡単です。△△にあなたが非難する人・組織をあてはめてみればいいのです。あなた自身が、△△にどれだけ依存しているかが、その場で明確になるでしょう。配偶者を非難する人は配偶者がいなくなったら途方に暮れますし、厚労省を非難する人も、厚労省は役立たずの金食い虫だから潰してしまえとは決して言いません。ただ、本人が依存を否認しているだけです。

非難する感情は必ず両価性です。非難の背景には、必ず「もっと素敵になって、もっと頼りになってもらいたい」という依存と期待の感情が潜んでいます。非難する感情が両価性ではなく、純粋に陰性感情だけならば、その対象からはひたすら無限大の距離を置き、ひたすら視界に入らないよう、そして忘れようとするので、非難は生じません。依存と期待があって、初めて非難が生じるのです。

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