日弁連は「お得意様」。池田は談合を邪魔する「クレーマー」
東京地裁医療集中部は血培詐欺師専用のVIPルーム

恐るべし、平成の司法制度改革 より
 かくして長い間、訴訟当事者や弁護士たちは過剰労働の裁判官や「ヒラメ裁判官」たちに悩まされ、司法はまさに「2割司法」(果たすべき機能の2割しか果たしていない)だった。
 ところが平成15年あたりから風向きが変わってきた。裁判官たちが当事者のほうを向くようになったのだ。原因は、同年5月に設置された「下級裁判所裁判官指名諮問委員会」である(下級裁判所とは最高裁以外、すなわち高裁・地裁・簡裁・家裁のこと)。
 平成の司法制度改革の一環で設けられた同委員会は、大学教授、弁護士、東京高裁判事、検事、学識経験者(元NHKアナウンサー加賀美幸子氏他)など11 人が委員となり、個々の裁判官の採用や10年ごとの再任について意見を述べる。その年の第1回の答申では、翌春に再任時期を迎える181人の裁判官のうち 6人を不適格とし、最高裁も答申に従った。

 同委員会の答申の基礎になるのが、各地の弁護士会が実施するアンケート調査である。各弁護士会では、一人一人の裁判官について、(1)当事者に高圧的な 態度をとっていないか、(2)訴訟記録をよく読んでいるか、(3)訴訟指揮に思い込みはないか、(4)熱意をもって取り組んでいるか、(5)事実認定能力 はすぐれているか、(6)法律的な理解力はすぐれているか、(7)妥当な和解案を示すことができるか、(8)判決は速やかに言い渡しているか、(9)判決 書は説得的か、といった項目ごとに5段階評価をしたりしている。顧客(弁護士)に直接評価され、それが悪ければクビという他の業界でもあまりない厳しい人 事評価制度である。

医療集中部とは?
要するに、最高裁判所(事務総局)には、医療専門の裁判官を養成する気なんてさらさらない。それどころか、お得意様である日弁連に対して失礼のないように対応せよ。行政庁に過ぎない矯正局のクレーマーなんか追っ払ってしまえってこと

医療集中部は、当該地方裁判所に係属するすべての医療紛争を取り扱う部署ですが、通常事件も同時に取り扱います。東京や大阪などの大都市部の地方裁判所に 設置されています。専門部との根本的な違いは、専門部は、特定の分野(例えば、知的財産権)のみを取り扱うのに対して、集中部では通常事件も扱う点です。 もっとも、すべての医療紛争は、医療集中部に継続することになるので、医療集中部の裁判官が担当する事件の多くは医療事件となるそうです。

また、専門部と集中部の違いは、裁判所の人材育成に対する基本方針の違いにもあらわれているように思われます。専門部の場合は、その分野を専門的に取り扱 える裁判官を育成する必要があります。これに対し、集中部の場合、そのような要請は後退せざるを得ません。例えば、知財畑のキャリアを歩んでいる知人の裁 判官の話によると、知財専門部に配属されている裁判官は、基本的に通常部に異動にならないそうです。ところが、医療集中部に配属されている裁判官のほとん どが通常部からの転勤であり、医療集中部で2~3年ほど医療事件を担当したのち、また通常部へと転勤していくのです。したがって、医療専門の裁判官は、基 本的に養成されにくいという構造になっています。これが影響しているのか、知人の裁判官によると、知財専門部とは違って、医療集中部は、裁判官の間でも不 人気だそうです。知財専門部は、裁判官のエリート・コースと認識されているのに対し、医療集中部はそうではないというのです。

→ 池田意見書が狙い撃ちされる理由
→ 東京地裁医療集中部は血培詐欺特区だった
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