悪影響

「悪影響」って言葉を、こういう意味で使うとは、初めて知りました。低俗な「臨床研究」が「奨学寄附金」に全面的に依存している構図が明らかです。

---------------------------------------
Risfax【2012年2月9日】
文科省研究班 透明性GL、医学研究者67%が「悪影響」

 文部科学省の「医学研究COIマネジメントに関する研究班」が8日に公表した調査結果から、研究者の7割近くが製薬企業からの資金提供の透明化を図るガイドラインの実施で「悪影響を受ける」との認識を持っていることがわかった。主任研究者の東京医科歯科大学研究産学連携推進機構の飯田香緒里准教授が、同日開催のシンポジウムで報告した。研究者の67%が、透明性ガイドラインの影響を「わからない」としつつも「悪くなる」と回答。飯田准教授は、企業からの資金の受け取りが透明化されることに、「(研究者は)かなりの危機感を持っている」と述べた。
 調査は、文科省の「大学等産学官連携自立化促進プログラム」の一環として、11年12月に医学部がある大学・医学系研究機関86施設(回答66施設)に実施。その結果、医学研究の外部資金の半分は企業からの資金提供で、うち62%を奨学寄附金が占めていた。
 また、すでに臨床研究の利益相反でガイドラインを策定している施設は88%と高かったが、管理体制については不十分な実態が浮かび上がった。利益相反の管理体制として78%の施設が、研究者による定期的な自己申告体制を採用。ただ、申告の対象となるのは奨学寄附金や産学連携研究費が中心で、接遇費や学会活動寄付金、執筆料、ライセンスは半数以上の施設で「対象外」としていた。さらに施設内で研究者が受け取った資金について報告する「説明会」を行っているのは36%で、6割以上は1度も開催していなかった。
 飯田准教授は、各施設が独自にガイドラインを作成しているものの、管理体制は「形式的に過ぎず実質的な整備が必要」と指摘した。
---------------------------------------

目次へ戻る