basictech.html 臨床に役立つ検査をするには 

杏林大学付属病院中央検査部 間渕 香 技師

プローブを患者さんに当てたとき一番はじめにあなたの目に飛び込んでくる情報は何ですか?

 胸骨左縁長軸像を描出すると、左室・左房・右室・心室中隔・左室後壁・大動脈・大動脈弁・僧帽弁を見ることができ、壁の動きも観察できます。
いいかえれば、胸骨左縁長軸像を描出するだけでもある程度の情報が得られるわけです。


そこで、情報を効率よく得るために必要なことは

氈D正常な心臓のバランスを頭にインプットしましょう。
 
なぜならば、正常の心臓のエコー像がインプットされていないと、
なにが異常でどこが変なのか、理解できません。


.各疾患にみられる特徴をできるだけ自分のものにしましょう。
 
教科書や参考書の多くは、疾患側から解説がなされています。
しかし、検査をしているときは、画像上の情報から疾患を推測しなければなりません。
一つの特徴に対して、疾患を一つだけ推測するのではなく、
一つの特徴に対していくつかの候補を上げられるようになると、
検査の幅が広がり、逆に正しい診断に追い込めるようになります。


。.Bモード画像で特徴をしっかり掴みましょう。
 
ドプラ検査は、確認するために必要な道具であり、とても重要ですが、
「あてりゃでる」という代物ではありません。
有効に利用するためにもB モード画像での観察が重要です。


効率よく情報を得るだけでなく、検査時間の短縮にもつながります


心臓は見た目が重要
 胸骨左縁長軸像での
 <ポイント>
 <壁が厚かったら>
 <左室、右室が大きかったら>
 <左房、大動脈が大きかったら>

他にも当てはまる疾患や思い当たる特徴があったら付け加えておいてください


上記は1998年1月25日都臨技主催心エコー実技講習会の資料として作成したものです。

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