心窩部腹部大動脈長軸
特徴
＜腹部大動脈およびその血流情報を観察記録するための断面＞
・腹部大動脈径、管腔内異常構造物、走行状態などの観察。
患者の体位、体表上の探触子位置と方向
・患者の体位は膝を立てた仰臥位をとる。
・心窩部（剣状突起下）の正中線上に探触子を置き、ビームを頭側に向ける。
・探触子側面のマークを患者の頭部方向に向ける。
基本断面を得るための基準点
心窩部腹部大動脈の基準点として以下の２点が同時に描出されるように探触子を操作する。
・腹部大動脈の長軸断面。
・腹部大動脈長軸と探触子からのビーム方向のなす角がなるべく小さくなるように断面を得る。
アドバイス
・拡張期血流が順行性なのか逆行性なのかが明瞭に観察できるように設定する。
・パルスドプラを用い、ドプラフィルターの設定は低周波成分を過剰に除去しない。
・速度レンジ設定は低速域血流が大きく表示されるようする。
・逆行性血流が顕著なら、大動脈弁逆流、動脈管開存などを疑う。
・逆行性血流の原因が大動脈弁逆流で、全拡張期に認められれば重症大動脈弁逆流と判定する。
┃生理検査のホームページへ┃
心窩部腹部大動脈長軸