主要研究項目

  1. 多能性幹細胞から各種成熟細胞への分化におけるTGF-βファミリーの役割と分子作用機序?細胞内情報伝達、遺伝子発現制御機構?の解明
    マウスのES細胞を含む多能性幹細胞を材料として、多機能サイトカインであるTGF-βファミリー刺激による各種細胞への分化への影響およびその分子機序を調べる。細胞内情報伝達因子Smadを中心として各種因子との相互作用および各種転写因子(Mitfなど)による遺伝子発現制御機構を解明する。マウスES細胞や筋芽細胞C2C12の筋細胞分化およびマクロファージ系前駆細胞の破骨細胞分化におけるTGF-βファミリーとMitfの役割などを遺伝子発現レベルで調べている。

  2. 動物のDNA鑑定(個体識別、性別判定など)および疾患の原因遺伝子の探索とDNA診断(感染症など)方法の開発
    動物の体毛などの微量組織からのDNAプロファイリングによる種同定、個体識別や類縁関係の特定を行なう。必要に応じて、各種感染微生物のDNAによる定性および定量的解析を行なう。腫瘍などの各種疾患や多剤耐性に関連する遺伝子群の変異や発現を調べ、それらとの関連を探る。イヌの先天性脱毛症の原因遺伝子の探索と分子機序の解明および発毛・育毛効果の評価系の確立を行う。

  3. 生殖系列細胞分化の分子機序の解明
    雌性発生をするクローンフナおよびドジョウを材料として、減数分裂回避機構および精子核排除機構を分子(遺伝子)レベルで解明し、有性生殖の分子機序を把握する。

  4. 各種脊椎動物の分子系統進化学的解析
    核ゲノム中の各種反復配列やミトコンドリアDNA配列変異によるDNA多型を指標とした各種生物の系統(類縁)関係や起源を解明する。生態調査や疫学的調査にも利用する。魚類から哺乳類までの幅広い材料を扱う。